ウェブカメラ・マイクスピーカーなどの製品を多数手掛けている『eMeet社』 から、2023年1月にリリースされた、高性能ウェブカメラ『EMEET S600』のサンプルをご提供いただきました。
NitRo Blog では、過去に同社のウェブカメラ製品を複数レビューさせていただきましたが、今回の製品『S600』は、さらに画質にこだわった製品とのことです。
旧機種からの進化点など、実機確認からレビューさせていただきます。
eMeetについて
まずは『eMeet社』について、簡単にご紹介します。
eMeetは中国深センの企業で、スマホメーカーのHUAWEI、スピーカーのHarman、中国電気機器メーカーのTCL、中国音楽関連企業のKugou等のIT業界出身の人たちによって組織された企業です。
人工知能技術を音声業界で活用するために、今までの概念を覆し、更に高品質な音で自由にコミュニケーション出来る様になることを目指しているとのことです。
『EMEET S600』について
『EMEET S600』は、2023年1月にリリースされたばかりの最新ウェブカメラ、4K・30fps対応、美しく滑らかな映像を実現、本体にデュアルマイクを内蔵しているので、ウェブ会議やオンライン授業、ライブ配信など、これ1台で対応可能な高性能モデルです。
スペック
基本スペックは以下の通り、FHD(1920×1080)/60fps、4K(3840×2160)/30fps の高解像度&高リフレッシュレート撮影が可能、広く対象物を捉えることが可能な視野角88度に対応し、本体にははデュアルマイクを搭載しています。
モデル名 | EMEET S600 |
映像解像度 | 最高4K(3840×2160) |
キャプチャ速度 | FHD(1920×1080):60fps 4K(3840×2160):30fps |
有効画素数 | 800万画素 |
視野角 | 88度 |
接続方式 | USBケーブル(有線) |
内蔵マイク | デュアルマイク |
付属品 | ・カメラ本体 ・USB Type-Cケーブル ・専用ポーチ ・ユーザーズマニュアル |
対応OS | Windows10,MacOS 他 |
特長
▼8メガピクセル Ultra HD 4K 解像度
EMEET S600 最大の特徴となっているのは Ultra HD 4K 解像度、従来の Web カメラの4倍となる8メガピクセル撮影が可能です。
▼シャープなオートフォーカス機能
「自動(オート)フォーカス機能」を搭載、暗所撮影に強く、被写体の動きに合わせて自動的にピント調整が可能なので手動で焦点を合わせる必要がありません。
▼インテリジェント自動光補正
「自動光補正」により、照明が不十分な場所や厳しい照明下でも、驚くべき自動光補正により、適切な補正を自動でおこないます。
▼デュアルノイズキャンセリングマイク
ノイズキャンセリング機能を備えるデュアルマイクを搭載しており、自然な音声を拾うのはもちろん、ノイズをカット、スムーズな双方向のやり取りが可能です。
外箱と付属品について
清潔感のある外箱のデザイン
eMeet S600の外箱は、同社製品共通の青色で、本体の写真と製品名が印刷されただけのシンプルでありながら、清潔感を感じる印象をうけました。
付属品はシンプル構成
内容物はウェブカメラ本体、マニュアル、専用ポーチ、USB-Cケーブルの4点、シンプルな構成の付属品となっている。
マニュアルは日本語に対応しておりますが、プラグアンドプレイなので使い方に悩むことはないかもしれません・・・ 専用ポーチは持ち歩く際、保管時には役立ちそうですかね。
S600本体・レビュー
デザインと質感
本体サイズと重量は、71.5mm×52mm×71mm、重量103g
手に取るとかなり軽く感じます、本体はモニターの上部に設置を前提とするのであれば少し大きめ、プラスチック筐体、チープと言いませんが、まぁ、無難な質感と言った感じですかね。
僕は普段ウェブカメラに logicool C922n を愛用しているんだけど、それに比べると本体幅は1/2で、高さが倍になるのでS600は若干大柄に感じる筐体です。
面積的にはさほど違いはないと思いますが、モニター上部に設置すると、少し気になるデザインかもしれませんねぇ・・・ まぁ、画質が良くなるのであれば許容範囲だし慣れるとは思いますが。
背面USB-C 正面にデュアルマイク
カメラ本体背面にUSB-Cポートがあり、付属するケーブルをPCと接続するだけで即認識して使用開始できる、いわゆるプラグアンドプレイでドライバーは不要だし、カメラ本体からケーブルが生えている構造ではないのはグッドな点です。
EMEETLINK という独自ソフトウェアをダウンロードすれば、ブライトネス、コントラスト、シャープネスなどのパラメーター調整も可能ですが、あまり細かい調整はできません、今後のアプリ更新に期待って感じです。
カメラ正面下部にデュアルスピーカーが配置されていて、音声通話であればノイズキャンセリングもあるので実用的ですが、ライブ配信や収録など、本格的に利用するのであれば、しっかりしたマイクを使う方が良いとは思います。
ロータリープライバシーカバーが良い
ウェブカメラを常時PCに設置していると、カメラで覗かれているのではないかと感じることがある・・・
S600はカメラレンズの外周にあるスイッチを左右にひねってレンズに物理的なシャッターができるので、そんな不安感は感じずに済む。
布を掛けてみたり、蓋つけたりするより、操作がスマートで実用的な機能、これは良いですね。
スタンド可動範囲 概ね良好
本体下部にはウェブカメラの多くに採用されている取り付けスタンド(架台)があり、モニター上部に設置する際はクリップのように設置することが可能です、カメラ部は左右120度程度、下部側に45度程度は可動するので、実用上の不満はなさそうです。
また、三脚ネジ取り付け穴があるので、ミニ三脚などを使えばデスクの自由な場所に設置ができる汎用性の高い構造となっています。
映像品質について
映像は綺麗で色合いも悪くはない、速い動きに対する残像もほぼない、広角レンズだが映像の歪みも無いので、総合的にコストパフォマンスはかなり良いウェブカメラではないかと思います。
気になったのはオートフォーカスの応答性で、僕がメインで利用している『C922n』に比べ、少し反応が遅いなと感じました、とは言え一般的な用途であれば合格と思います。
映像の補正は専用アプリである程度は可能、配信アプリ利用であっても一定の映像品質の配信が楽しめそうです、まぁ、プロ機材ほどの品質は期待しない方が良いでしょうが・・・
とは言え、同価格帯の製品と比べれば一枚は抜けている綺麗な映像なのは間違いないです。
専用ソフト(eMeetLink)
画像・映像の詳細設定が可能な専用ソフト(eMeetLink)を利用すれば、ある程度は映像調整が可能で、更新も都度されているようです。
日本語にも対応、自動アップデートにも対応しています。
現状のバージョンでは詳細な設定ができないのが不満ですが、輝度、コントラスト、反転など、一般的な使用であれば過不足のないレベルで、将来のアップデートにより機能更新の期待はできそうですね。
総評とまとめ
最後に『EMEET S600』を使用して僕が感じた良い点と悪い点、総評を記載して締めたい。
ウェブカメラは4,000円程度の安価な製品もあるが、EMEET S600 の実売は1万4千円と少し高価ではある、しかし、800万画素、60fps 4K解像度 というスペックで、映像もかなり綺麗なので、総合的にはコストパフォマンスが高いと言えるだろう。
ライブ配信、ウェブ会議、トラッキングカメラなど、全方位でアマチュアからプロユースまで利用できる製品なのでオールマイティーに活用したいと思う人に良い選択になりそう。
本体が少し大きいので、モニター上部に設置すると不格好に見えるのが少し残念なポイントかな? ミニ三脚を利用すればポジションの自由度も高くなるし、使い勝手が良いのでおすすめです。
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