2022年11月リリース注目の1台「ANBERNIC RG505」ですが、ANBERNICさんからレビュー用サンプルをご提供いただけるとの事だったので・・ グレー色をお願いしたんですが、他色より納期が遅くなるとの回答が・・・
納期が遅れるとレビューの旬を逸しちゃうので、カラー変更をお願いしましたが、連絡のやり取りで入手が少し遅くなってしまいました。(涙
ライバル機種との駆け引きなどもあるし、価格や仕様、リリースのスケジュールなど、ANBERNICさんの内部でも、いろいろと苦労があるのかもしれませんねぇ。
そんなわけで「ANBERNIC RG505」レビューさせていただきます。
ANBENIC 公式ショップ
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スペックと主な特徴
スペック
主要スペックは以下の通りです。
本体の仕様について、詳しい方であれば既知の情報と思いますが、特に気になるのは「Google Play ストア」についてだと思いますので、少し解説します。
最初期に出荷されたモデルは「Google Play ストア」がプリインストールされていませんが、「APKPure」「Aptoide」 などの代替えストアがプリインストールされていますので、大概のアプリ導入が可能です。しかし課金ゲームなどは遊べない制約があります。
特徴
RG505は、ANBERNIC として初となる「Android 12 シングルOS」を搭載したゲーム専用機で、ANBERNIC らしいスクエアな本体デザイン、スクリーンには4.95インチの有機ELを採用しているのが同機種最大の特徴となります。
チップセットは UNISOC Tiger T618 を搭載、Antutuベンチマークスコアは約24万点、大概のAndroidゲームはプレイに支障のないレベルで動作しますが、パフォーマンスを要求する重たいゲームは厳しいかも? エミュレーターであれば PS2 がタイトルによっては動作するかなぐらい? と言った感じのミドルクラス(ローレンジかな?)の性能です。
スクリーン解像度は、PS Vita と同一解像度 960 ✕ 544 ピクセル、PSP ゲームタイトルをエミュレーションする場合には、ピッタリ2倍で表示可能であることがセールスポイントです。
6軸ジャイロセンサーを内蔵し、アナログスティックはマグネット感知タイプで繊細な入力が可能、バッテリーは5,000mAhの大容量を搭載しています。
本体のカラーバリエーションは、グリーン(ターコイズ)・イエロー・グレー、3色をラインナップとなっています。
RP3+ との差異
さて、ガチンコのライバル機種となる、Retroid Pocket 3+ との差異についても少し触れておきます。以下の通り一般的には優位となるであろう箇所をオレンジ色にしてあります。
解説すると、RG505 は OS に最新の Android12 を搭載し、スクリーンは有機ELで若干大型、バッテリー容量もいくぶん容量が大きい点が優れています。
RP3+は解像度が少しだけ高く筐体がコンパクトで本体重量が軽く、機能的には Micro HDMI 出力が可能な点が優れています。
もちろん、仕様の差 = 優位性 と単純に判断はできません。
パッケージの詳細
アウターボックス
ANBERNIC 製品でおなじみの白箱ですが、RG505はアイコン風のイラストが箱全体に散りばめられたデザインで、幅広で厚みが薄いパッケージボックスです。
付属品
付属品は最近リリースされた製品と同一構成、スクリーン保護の「スクリーンプロテクター」と「充電用USB-Cケーブル」そして英語・中国で記載された「ユーザーマニュアル」です。
ANBERNIC 携帯カバーRG505用(商品名そのまま)
RG505本体とは別に、RG505専用ポーチが一緒に送られてきました。
RG505のサイズにピッタリな専用ポーチ、価格は2,399円と少々お高いんですが、見た目も良いし、実用性もあるので本体と一緒に購入すると良いかもです・・・ 後から注文すると、さらに送料が掛かっちゃいますので。。。
デザインと質感
RG505 のカラーバリエーションは、グリーン、イエロー、グレーの3色ラインナップ、かなりポップな色合いを基調にしたモデルとなっています。
シックな黒系があっても良かったのでは?と思いますが・・・ どうなんでしょうね。。
質感は良好、安定の ANBERNIC
本体サイズは、189 × 87 × 18 mm 重量は 286g 最初に手に持った感想は思っていたよりも大きい、サイズの割に重たいと感じませんが、意外と重量はあります。
ANBERNIC らしい角張ったデザインで本体を覆うシェルはプラスチック、本体カラーがグリーンとイエローの場合は外周部品が白なので、ツートンカラーのポップな本体イメージ、グレーカラーを選択した場合はレトロ感が漂う落ち着いたイメージとなります。
リリース前の写真から安っぽいのではいかと思っていましたが、プラスチック特有のテカテカでチープな感じがなく、マットな仕上がりになっているので質感はかなり良いです。組み合わせ、部品の精度、シェル質感など、総合的にはさすが ANBERNIC って感じの仕上がりです。
レトロゲームに適したデザイン
操作ボタンはオーソドックスなレトロゲーム仕様のレイアウト、SELECTボタンの左にある穴はマイクで、STARTボタン右はインジケーターです。
左右対称デザインなので見た目的には問題ないんですが・・・ 本体サイズに対してスクリーン表示部が狭く、上下の非表示部、特に下部が気になるデザインかもしれません。おそらく使用している有機EL液晶部品のサイズ的な制約なのかもしれません。
そして、中央下部には「ANBERNIC ロゴ」 最近は排除されておりましたが、同機では復活しましたね。余白があるのでロゴを配置しないと、見た目がのっぺりするので、デザイン的な配慮ではないかと思います。
本体上部の左右には横配列の4ショルダーボタン、RG353Mでも採用されていたL2・R2がせり出して誤操作を防ぐ新形状のタイプです。
中央部には充電用のUSB-Cポートとイヤホンジャックが配置されていますが・・・ これは、なんとも微妙な位置にあるので、ちょっと ANBERNIC らしくない気がしました。。。
本体の下部左右にスピーカー、中央ボタンは電源スイッチ、左よりにSDカードスロットがレイアウトされていますが、この配置も悪くはないけど微妙な印象です。
本体の右側面には見慣れないボタンが2個ありますが、上部ボタンは長押しでホームに戻る、短く押すことでリターンキーとなり、下部のボタンはフロントエンドランチャーを起動するボタンになっていてAndroid機種には実用的なボタンです。 また反対側の左側面はボリュームボタンとなります。
左側にはボリュームボタン
バックパネル左右には滑り止めパッド、中央に機種名やロゴなどがシルク印刷されている、いつもの見慣れた ANBERNIC のバックパネルデザインです。
操作性
フェース操作ボタンは良好です
レイアウトは ANBERNIC 他機種とまったく同じだし、部品も基本的には共通ではないかと思われるが、353シリーズに比べると少し軽め、ペコペコした押し心地だ。
アナログスティックは、従来機に比べるとデッドゾーンが少なくなっているようで、FPSゲームのエイム操作など、より繊細なコントロールが可能になるのかもしれないが・・
僕には良し悪しが判断出来ないってのが正直な感想である。笑
まぁ、レトロゲームで遊ぶのであれば、従来機でも操作性は問題なかったし、フェースボタンの操作性はかなり良好と言える。
ショルダーボタンは操作性に難あり
ショルダーボタンは横配列で、最近多くの機種で採用されている上下レイアウトではない、これは賛否両論あると思うが、形状は RG280V、RG353M と同様に、L2・R2に少し高さがあって押し間違えに配慮したデザインにはなっている。
しかし、問題なのは本体に縦幅(高さ)があるため、手でグリップしたときにL2・R2ボタンはかなり遠くて操作がし辛いこと、この大きさのデバイスは・・・ やはりトリガー配列の方が良かったかもしれない、そういえば WIN600 も同様な感じだった。。。
それと、「カチカチ」と甲高い音はこの機種でも出ます、ただしRG353Mに比べるとだいぶ音は小さめですけどね。
右側面ボタンが便利
右側面の上部にあるボタンは Android 機種特有の「◁ 戻るボタン」で、長押しでホームに戻り、短く押すことでリターンキーとなる。また、下部ボタンは「ファンクションキー」で、フロントエンドランチャーを起動するボタンにもなっています。
本体からボタンが飛び出してないので誤操作も起きづらいし、機能的かつ便利である。
スクリーンと音質について
有機ELは文句なく綺麗である
4.95インチの有機ELスクリーン、画面が綺麗なことが RG505 のアイデンティティーである。発色は圧倒的に綺麗で美しいが、輝度はそこそこって感じである。
解像度は 960 ✕ 544 ピクセル、お世辞にも高解像度とは言えないが・・・ この解像度 PSVita とまったく同じ、PSP(480 ✕ 272)の2倍となっているので、PSP をエミュレーションする場合に、まったくズレが起きずに表示が可能という恩恵がある。
逆に、高解像度でプレイ可能なAndroidゲームアプリでは 960 ✕ 544 ピクセル上限となってしまうわけだが・・・ 画面サイズ的にも、性能的にもこれで十分ではないかと個人的には思う。
ANBERNIC RG503 と液晶部品は共通、PSP をエミュレーションするのであれば、RG503よりもパフォーマンスが発揮できる RG505 の方が優れている、PSP のゲームタイトルでオリジナルに限りなく近い表示品質で遊びたいのであれば最適機種である。
音質は従来機にくらべると良さげ
多少籠もった感じもありますが、低域が再現されていて従来機種に比べると音質はかなり良く聴こえます。 部品が変更されたのか? シェル内部の形状により音の反響が異なるのか? 詳細は不明ですが・・・
とは言え iPhone や iPad には程遠いレベル、しかしゲームプレイであれば不満に感じることはあまりないと思います。
その他・いろいろ
フロントエンドランチャーはアップデートに期待
右側面ファンクションキーを押すと起動するランチャー機能、従来のエミュレータ機ユーザーインターフェースの使い勝手で便利ではあるけど・・・ 個人的にはイマイチ見た目も使い勝手も好きになれない。
使い方としては、コンソール毎にゲームデータのフォルダーを指定してあげればゲームがリスト表示されるので、弄っているとおおよそ理解はできるが・・・ 日本語メニューに対応してくれるとありがたいかなぁ~ 英語なので少し設定が面倒に感じるかも?
ただし、このランチャーは今後のアップデートで使い勝手や機能が良くなると想定される。
Android の設定関連がちょいと面倒
最初に解説した通り、Playストアがプリインストールされていない上に、Androidの言語が日本語に対応していないため、アプリのインストールすること自体が面倒に感じてしまう。
※ システムアップデートでストア対応を予定しています。
APK Pure を使い原神をインストールしたら英語版だったので、起動後に言語設定と日本語データを再インストールする羽目になったし、PPSSPPをスタンドアローン起動したら言語が中国語で、日本語に変更するのに四苦八苦したりといった感じ、とにかくある程度の苦行になる覚悟が必要だ。
とはいえこの手のデバイスは、自分で調べて、弄ってみて、解決策を探すのも楽しみのひとつなんだよね。。。 不自由な状態からカスタマイズして、自分仕様になる喜びが得られると考えれば・・ まぁ、悪くはないのかもしれない。
コストパフィーマンスは高い
RG505 が発揮するパフォーマンスについて、Android 原神 は概ねスムーズに動作するのでプレイに影響なさそうかな? たまにカクつく事もあるけど。
Android アプリは、相当重たいゲームでなければある程度は遊べそうですね。
エミュレーターは、PSP でかなり重たい「ゴッド・オブ・ウォー」がプレイに支障はないレベルで動作はする、しかしシーンによっては途切れたり、カクついたりって感じです。
PS2 「連邦 VS ジオン」、これはかなりモッサリしていて、ゲームはなんとかできるけど相当に難あり、ゲームキューブやPS2、Wiiなどを楽しみたいのであれば、RG505 はパフォーマンス不足であるとお伝えしておきます。
とは言え、2万円台のデバイスとしては性能が高いので、RG353シリーズに不満があるなら、RG505 は良い選択肢になりそうです。
総 評
他にも色々と確認したい事もあったんだけど、今回のレビューは一旦ここまでにします・・・ ライバル機種のチェックをおこなって、次回以降に比較なども予定しております。笑
良い点と悪い点
自分でなんとか出来る人向け
僕自身のAndroidに関する知識不足もあるわけだが・・・ とにかくゲームを起動するまでの設定などに時間が掛かる。。。 システムは英語、アプリのメニューも英語か中国語なんて状態から探りながらカスタマイズする必要がある。
エミュレーターで遊びたいのであれば、ROMの吸い出し知識も必要だし、NitRo Blog を読んでくれている人の大部分は問題ないとは思うけど・・・ 稀に、ゲーム機に添付されているゲームリストを出せとか、意味不明な事を言う初心者な方もおります。
RG505はそれ相応の知識があるか、自分で解決できる自信のある方じゃないと、いろいろ壁にぶち当たるマニアックなモデルですね。(まぁ、Linux機種も同じだけどね。笑)
星評価
星評価3.5です
本体のビルドクオリティは高く、映像も綺麗だし完成度が高いです・・・ しかしショルダーボタンの操作性は良くないですね。 L2・R2 を利用しないレトロゲームならまったく問題ないですが、多用するゲームの場合は相当に難ありです。
とは言え、コストパフォーマンスが高く、見た目が可愛い、所有の喜びが感じられるモデルです。
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