ニトロです。
なんかBlog更新が少なくて申し訳ないっすねぇ・・・ 新しい仕事もようやく落ち着いてきたので、少しは頻度をあげられると思うんですがね。
さてさて今回は、先日ANBERNIC からリリースされた、クラムシェルのハンドヘルドゲーム機、RG35XXSPをレビューさせていただきます。
いわゆる、ゲームボーイアドバンスSPを模写したエミュゲーム機、RG35XXシリーズとなります。
YouTube 動画レビュー
ANBERNIC RG28XX 概要
基本SPEC
ANBERNIC「RG35XXSP」は、RG35XX・RG28XX と同じSoCを搭載する兄弟モデル、LinuxベースのオリジナルOSを搭載して、SoCはAllwinner H700、メモリーは1GBを搭載
スクリーンはIPS3.5インチで、デュアルMicro SDカード対応に、Mini HDMIによる外部モニター出力、バイブレーション機能、WiFi5、Bluetooth 4.2などの無線機能も搭載しています。
アナログスティックは本体非搭載なので、アナログスティックが必要なゲームで遊ぶのは難かしいですが・・・ 外部コントローラーなどのデバイス接続もできるし、モニター出力が可能なので拡張性は十分です。
このモデルの大きな特徴はデザインで、ゲームボーイアドバンスSPにそっくりな外観で、ANBERNIC初となるクラムシェルモデルとなっています。
カラーバリエーション
本体カラーは、クリアーブラック・クリアーブルー・グレー・シルバーの4色が準備されています。
価 格
RG35XXSPの価格は、ANBERNIC公式ショツプで10,399円(送料別)となっています。
本体がクラムシェルで設計的にもコストは明らかに高くなっているはず、現状の円安レートを鑑みるとかなり安価なんじゃないかと個人的には思いますが・・・ どうですかね?
パッケージ内容
外箱
白い箱にワイヤーフレームの本体イラスト印刷、いつものパッケージ・・・ RG35XX Plusなどで採用されていた段ボールっぽい色味の方が印象が良いと思うんだけどなぁ。
シンプルな付属アクセサリー
付属するアクセサリーは以下のとおりです。
RG28XX デザイン
今回のレビューはクリアブラックカラーとなっております。
シェルデザイン
公式データの寸法は幅89mm 高さ85mm 厚み27mmで、オリジナルのゲームボーイアドバンスSPよりも縦・高さ・厚みなど数ミリ大きく、実際に手に持ってみると思っていたより大きく感じた。
上面部はツルッとしていてロゴなどもなくシンプル、公式のYouTube動画でクリアーカラーの場合は、上面部の部品を外して内部にデザインカードなどを入れて装飾ができるとの解説があったが・・・ 分解のハードルが微妙に高いので止めておいた方が無難な気がする。
下部はネジで止められているバッテリー蓋があって、バッテリー交換可能、蓋にANBERNICロゴなどの銘板印刷がされている。おそらくオリジナルのアドバンスSPの印象に近いデザインがされているんだと思われる。
本体上部にMini HDMIとUSB-Cポート、ショルダーボタンはLR4ボタン、下部は左側に3.5mmイヤフォンジャックと中央部にデュアルSDカードスロットの構成
本体左側はボリュームスイッチ、右側に電源ボタンとリセットボタン、ボタンは本体にフラットになるようデザインされていて仕上がりはANBERNICクオリティーって感じだ。
モニター蓋を開くと操作ボタンとモニターが視認できる状態になる、操作部は左右対称にレイアウトされていて、中央部にスピーカー、下部にSTART・SELECTボタン、上部にMENUボタン
十字キーとABXYボタンは丸くエンボスされた内側に配置されていて、オリジナルのゲームボーイアドバンスSPを意識したデザインとなっている、右側上部に電源と充電インジケーターがありモニター蓋を閉じていても視認できる。
ヒンジ構造は見た目もオリジナルにそっくり、ロックは約45度と200度の2段階のみで、180度の位置で固定ができないのが個人的には不満だが、ゲームボーイアドバンスも同じ機構だった気がする。。。。 実機を現在持っていないので確かめられないが。笑
とにかく、オリジナルに寄せていくコンセプトでデザインされたんだと思われる、しかし見た目は四角いモバイルバッテリーみたいで、厚みは27mmもあるのでボテッとしていて美しいとはあまり感じない。とは言え、サイズの割に大きめの画面と携帯性を兼ね備えているし、ビルドクオリティも良好で質感もまずまず良い。
ゲームボーイアドバンスSPに寄せたコンセプトなので、どうせならGBAのカートリッジを差し込んでゲームが遊べるようにしてくれたらもっと良かったのになぁと思う。
操作ボタン・操作性について
操作ボタンのサイズ・レイアウト間隔が良好、本体サイズが大きめなため、おそらくオリジナルよりもホールド感は良いのではないかと思われる。
十字キーとABXYボタンはメンブレンだと思うが、ANBERNICの他のモデルに比べるとグニャっとした感触、PS Vita みたいな押し心地だけど幾分硬めな味付け、好みは分かれそうだけど個人的には好きな感じ。
ゲーム時の操作性は良好、しかし波動拳は出るけど、昇竜拳コマンドが全然入らない・・・ 僕だけなのか?みんなそうなのか?・・・ 操作性は良い、だがコマンド入力系は僕には合わないみたいだ。
ちなみに、十字キーもABXYボタンも微妙にパチパチ音がうるさいのが気になる、START・SELECT・HOMEボタンもカチカチと大きめな音が出る、これはANBERNIC製品らしいとも言えるんだが・・・
ショルダーは横並びの4ボタンでL2/R2は少し出っ張っている、クラムシェルを採用したゲーム機はショルダーボタンが押しづらい場合もあるんだけど、RG35XXSPは驚くほど押しやすい。
本体の厚みがあるおかげか画面裏側に指の収まりが良い、L1・R1の操作が自然にできるからストレスにならない、カチカチ音は出るけど他モデルに比べると少し大人しめな音質で許容できる感じだ。
本体サイズ、厚みはデザイン的には微妙な点だけど、逆に操作性の向上には寄与しているっぽい。
スクリーンと音質
綺麗な液晶で視野角が優秀
RG35XXSPのスクリーンは、IPS3.5インチ、640×480のVGA解像度です。
色味、視野角は問題ありません、輝度はめちゃくちゃ明るくはできないけど、実用上は十分な最大輝度に調整可能って感じで、5段で階調整可能です。
ちなみにMENUボタンを押しながらボリューム調整ボタンの操作でゲーム中(PSPを除く)でも調整可能、価格を考慮すれば十分な品質だと思います。
音質は問題なし
音質はモノラルスピーカーなので臨場感はありませんが、十分なレベルの音量調整が可能、スピーカー位置も正面にあって指の干渉も起きません。
ゲーム用であれば十分に納得の音質なので、不満には感じませんね。
RG35XX SP 独自機能
画面のフリップでスリープ
クラムシェルのRG35XXSPならではの機能として、画面を閉じることでスリープ、開くと復帰する機能が搭載されていて実用的だ。
しかし閉じて直ぐに開けると復帰しなかったり、ちょっと動作が不安定な感じもある。
ちなみにアプリケーションセンターにある、「Quick Shutdown set」で、スリープではなく電源OFFに設定を変える事もできる、スリープでも意外とバッテリーを消費するので、バッテリー消費を完全に抑えたいのであれば電源OFF設定は良いかもしれない。
動作が不安定なのはイマイチだけど、かなり有用で使い勝手が良い便利機能だし、デバイス体験としてはおもしろい。
ゲームパフォーマンスなど
エミュレーター性能について
エミュレーター性能についてだけど、Allwinner H700を搭載したRG35XXシリーズと同じなので、目新しさはあまりないw 性能的には低い部類のデバイスだ。
実行できるエミュレーター、もちろんFCからPS1まではまったく問題ない、NDS、N64、Dreamcastも概ね動作する、PSPも動作はするけどタイトルによっては厳しいかもって感じなので、VGA表示のレトロゲームであれば最適な機種と言える。
iPhoneでもエミュレーターアプリが解禁され、最近RetroArchもAPPストアからダウンロードできるようになった、エミュレーターを実行するのであれば、もっと性能の良いデバイスはいくらでもある。
つまり、この機種でより楽しさが感じられるのは、ゲームボーイアドバンスのゲーム体験、これは間違いないと思うんだ。
だから、GBAのカセットがそのまま使えればもっと良かったのにと思っちゃうんだけどね。
動画プレイヤー使えないわ・・・
音楽・電子書籍・ビデオプレイヤーなど、おまけのアプリケーションが入っているので、動画だけ試してみようとFHDのMP4データを入れてみたけど・・・
カクカクしてまともに再生しない・・・ 640✕480にエンコードしないとダメかもね。今どきVGAの動画データなんて持ってないし、いちいちエンコードしないかな。
まぁ、この機種で電子書籍読もうとか、動画視聴しようと思う人はあまり居ないとは思うけど、あくまでもおまけ程度に考えておいた方が良いですね。
他モデルとの比較
RG35XXシリーズはかなり数が多いので、選択に悩む人がいるかもしれないので、RG35XXSPと同様にアナログスティックの無い「RG35XXH Plus」と「RG28XX」で軽く比較しておきます。
画面を閉じた状態だと、RG35XXSPはかなりコンパクトです。
しかし、RG35XXSPが一番分厚いです、まぁ当たり前ですけどね・・・・
画面を開くとRG35XXSPは巨大になりますが、操作性もホールド性も3機種の中で一番良いですね。僕がお勧めするモデルは、やっぱりRG35XXSPになりますが・・・
RG35XXHを候補にいれるのであれば、RG35XXHの方が良い気がしますw アナログスティックあるとプレイ可能なゲームの幅が広がるし、ホールド性も操作性もこれが一番良いからねぇ。。。
専用ポーチ紹介
最後にRG35XXSP専用ケースを紹介します。
素材はラバーっぽい質感、天面に白色のワイヤーフレームで本体イラストが描かれています。内部の蓋側にはポケットがあって、本体収納部はゴムバンドというおなじみの造形です。
本体収納に中身が分かりやすいデザインなのでおすすめ、公式ショップで1,599円です。
総 評
良い点とイマイチな点
総 評
僕のRG35XXSPの評点は星3.5です。
個人的にはデザインが四角くて微妙に感じますが、クラムシェルのデバイス、とくにゲームボーイアドバンスが好きな人なら気に入ると思います。画面を閉じるとスリープ、開けると解除されるギミックは触っていて楽しいですし、ANBERNICの安定した品質も嬉しいポイントです。
イマイチだと思ったのはボタンのクリック音と本体サイズ、クリック音は極端に大きい音ではありませんが、硬めの押し心地と合わせ少し気になります。
本体サイズは実機を手に取ってみると思っていたよりも大きいと誰もが感じると思います・・・ その代わりホールド性と操作性が良いです。
なによりも現状の円安レートの中、本体価格が約1万円であれば、かなり安価ではないかと思います。
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