ニトロです。
最近は中華製エミュレーターデバイスの新製品が少なかったと思いますが、直近にリリースされた機種レビューの第二弾として、Androidベースのデバイス「Powkiddy X17」をレビューします。
Android ベースのレトロゲーム機は、僕自身が過去に所有した事がありませんので、まったくの初見となっておりますが・・・ 一言で言うとヤバイブツですwww
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Powkiddy X17 概要
Android ベースのレトロゲームデバイスを僕が初めて触りますので、まずはざっくりと概要を記載しておこうと思います。
「PowKiddy X17」 は、Android 7.0ベース OS、7インチのIPSタッチ液晶と、物理コントローラーを搭載したゲームプレイに特化したデバイスです。
2019年11月にリリースされた「Powkiddy X15」とプロセッサーなどのスペックは同一なので、X17 は画面サイズを大型化した商品となっているのではではないかと思います。
Android のゲームはもちろん、RetroArch などのエミュレータ・アプリを導入すれば(しなくても)PSP・DC・N64・FC・SFC・MD・GB などなど・・・ かなりの再現性で遊ぶことが可能です。
ただし、プリインストールされている「ワンダドロイド(Happy Chick)」というアプリが良くも悪くもヤバイ代物のようで・・・ アプリ内でゲームを検索してダウンロードができてしまうというとんでもなく便利ではありますが、著作権的に問題のある物が多く含まれています(むしろほぼ全てと思うが)・・
とにかく利用には十分に注意していただきたいデバイスとなっております。
スペック
OS | Android 7.0 |
---|---|
スクリーン | 7.0 inchIPS(128:75) |
解像度 | 1024 x 600 |
CPU | Cortex-A53 |
Clock Speed | 1.3 GHz |
GPU | Mali-T720 MP2 |
RAM | 2 GB DDR3 |
ストレージ | Internal 32 GB eMMC, External MicroSD |
バッテリー | 4000 mAh |
WI-FI | Bluetooth 4, Wi-Fi 4 (a/b/g/n), GPS, |
ボタン(基本) | 十字キー・ABXY・L1, R1, L2, R2 |
ボタン(EXT) | Power, Volume +-, Reset, Key mapping button |
スピーカー | Dual Stereo,3.5mm Headphone |
ポート | USB-C USB-A ✕ 2 |
サイズ | 255 mm x 130 mm x 45 mm |
重量 | 411g(実測) |
外箱と付属品
パッケージ
自宅に PowKiddy X17 が配達されて、中を確認したら、まずはその大きさに少し驚きました。ざっくり測ると 280mm ✕ 150mm ✕ 55mm のパッケージでかなり巨大です。
上蓋を開けると、中華製ガジェットでよく見る白いビニールに入った本体は適度なスポンジの緩衝材で覆われていました。
添付品
付属品は X17本体・専用充電ケーブル・取り扱い説明書の3点のみシンプル構成です。取り扱い説明書は中国語と英語が裏表に印刷されているだけで日本語の表記はありません。
また、充電ケーブルはUSB-Aなのに本体側の端子が専用プラグになっているのが残念です・・・ 本体の Micro USB ポートから充電ができるので、このケーブルは使うこと無いでしょうね。
Powkiddy X17 本体
本体の液晶や背面に保護シートが貼り付けてあったので剥がしたところ・・・ 鏡かよ!ってぐらい、めちゃくちゃ反射しますw
デザインや質感などは次項で詳しく書きますが・・・ 初見の感想は質感がチープだなと感じたのと、やはりサイズが大きいです。
デザインとビルド品質
Powkiddy X17 のフェースデザインは、左右のグリップ部が張り出しているのが特徴的で、このグリップ部には電源やボリュームなどのボタン類が全てレイアウトされています。
ABXY ボタンはクリアパーツとなっていて電源が入ると赤・緑・青・黄で点灯して文字が浮き出る、消灯すると消える・・・ スリープ時には点滅するのが地味に鬱陶しいw
十字キーはシルバーの樹脂で被せて組み上げてあり特徴的な見た目になっています。
背面は中央に「Powkiddy」のロゴがあり、ステレオスピーカーの穴が下部にレイアウト、またグリップ部は手にフィットするように大きく膨らんでいます。
本体の小型化よりも手にフィットする事を優先したデザイン、本体重量が軽い事もあり実際にホールド性はかなり良いです。
本体上部のインターフェイスは USB-A✕2ポート、Micro USB ポート、専用DCポート、Micro SDカード、3.5mm ヘッドフォン端子、Mini HDMI ポート と・・・ 全てのインターフェイスが集中しているが本体が大きいのでゴチャゴチャ感はありません。
ゲーム操作のショルダーボタンは縦配列で操作性は良さそう、L2・R2はトリガーではなくスイッチが小さい、どうせなら大きめのトリガータイプならもっと良かったのではと個人的に思います。
奇抜なデザインですがフェースとボトムプレートを重ねてネジ止めしてあるだけ、外装は樹脂そのまま、塗装されていないので本体の軽さも相まって質感はあまり良くないです。
むしろ分解して外装を塗装したら面白いかもしれない。
操作ボタン
各ボタンの押し心地は全般的にクリックに気持ちよさがない、ファンクションボタンは押すとカチカチと不快な音が出る。
残念なのは十字キーで、硬いし、操作時に全体が沈み込んだりして、ゲームの操作性が良いとは言えない・・・ アナログスティックは操作性良好、十字キーではなくアナログスティックを使う方が良いでしょう。
ABXYボタンの操作性は悪くないがあまり押し心地は良くない・・・ ただしゲーム操作において不満が出るほどでもないです。
ショルダーボタンは本体に対してボタンが小さいのが問題、本体がでかいんだからもっと大きいスイッチにすれば良かったのに? 押し心地もけして良いものではない、特に L1・R2ボタン は硬いし戻りが悪いので長時間遊んだら疲れそうな気がします。
辛口になっているのでフォローしておきますが、反応しないという事ではなく、ゲームプレイに著しく支障をきたすほど酷くはないという事です。
感覚的な事ですが気持ちよさがないんです。
液晶について
7インチ IPS スクリーン、解像度は1024✕600 タッチスクリーンに対応している。従来のレトロハンドヘルド機に比べればスペックは高いわけですが・・・
X17の液晶はかなり輝度が足りていません、コントラストも弱い印象を受けます。この液晶の表示の感じは・・・ 一世代前の Amazon Fire HD の液晶みたいな感じです。
最近発売されたレトロデバイスの液晶表示の美しさを知ってしまうと残念な感じがします、ただ家の中で使うならもう少し明るくならないかな? ぐらいで悲観するほど酷くはないですけどねw
X17 Androidのメリット
かなり辛口レビューとなっておりますが、個人的には X17 が少し気に入っていますw Androidアプリの導入など、いろいろカスタマイズができるので楽しいわけです。
それと、プリインストールされているゲームがなにげに面白い。 ゲームだけでも実はかなり楽しめたりします。
これからいろいろ調べて、カスタマイズや新たな発見などあれば記事にしたいなと思っております。
RetroArch のインストール方法
Powkiddy X17 は、レトロゲーム・エミュレータ機として利用するためには、RetroArch の導入が必須になりますので、最後に導入方法を記載しておきます。
APKCombo installer と RetroArch をダウンロードする
RetroArch を導入するには、Androidアプリのインストーラープログラム「APKCombo Installer」と「RetroArch(Android)」のインストーラーデータを以下のサイトから予めダウンロードしておきます。
X17 の Chrome を使って直接ダウンロードする事も可能だと思う・・・ 僕はPCとSDカードを使いデータをX17に移動させた。インストーラーのファイル名は「apkcombo-installer_2.4(24).apk」と「RetroArch_aarch64.apk 」の2種類だ
APKCombo installer のインストール
2種類のインストーラーをコピーしたSDカードをX17に挿入して電源を入れる。
X17 メニュー「Tool」→ 「ファイルマネージャー」から SDカードを選択して、 APKCombo のインストールを実行、成功するとX17メニュー「Apps」にアイコンが表示される。
RetroArch のインストール
X17 メニュー「Tool」→ 「ファイルマネージャー」から「SDカード」→「RetroArch_aarch64.apk」を選択、上部メニューからコピー操作(ファイルアイコン選択)する。
左上のホームボタンを押して上位ディレクトリに戻り「内部共有ストレージ」を選択、任意のディレクトリ(Gamesで良いと思う)にデータをペーストする。
X17 メニュー「Apps」から「APKCombo installer」をタップして起動「Install」をタップして「Parent Directory」を選択「Games(にペーストした場合)」内にある「RetroArch_aarch64.apk」を選択して「OK」を押せばインストールが実行され、 X17 メニュー「Apps」に RetroArch が表示される。
RetroArch を起動すると最終的なインストールが開始され、メインメニューが表示されたら終了だ。
設定関連
RetroArch が正常に起動したら、歯車アイコンの「設定」からコントローラー、ホットキーなどを設定し、メイン設定ファイルから「現在の設定を保存」する。
最後に利用したいエミュレータコアをインストール「コンテンツをロード」から、SDカードに保存したゲームROMを探して選択すれば起動して遊べます。
まとめと評価
Android ベース機を弄るのは初めてだったので、細かい点の検証などが足りておらず、今回は本体の質感や操作性など中心にレビューしました。
ビルドクオリティーの点が微妙ではありますが、画面が大きく持ちやすい本体のためゲームプレイは快適、また Android のアプリなどを調べながら導入して動作させるのが地味に楽しくて遊べています。
とはいえ、 プリインストールされている ワンダドロイド などの問題もありますし、初心者の方にはあまりお薦めはできません、ガジェット好きで、ハードやOSを弄るのが好きな方にはおもちゃとして楽しめるのではないでしょうか。
今後も発見があれば記事にするかもしれません。
ビルドクオリティーは良くないですが、個人的に楽しめてるので・・
評価は星3です。
ユーザー投稿
Android系はそういうのが多いですね。:P
欲しいって人が多いからかもしれませんが、アリナシを選べると有難いです。
コレ系ではいまだにGPDXDplusとMOQIi7s使ってます、使い勝手は良いのですがandroidはどこか味気無いですね、私はスマホでもゲームしないですし、
ハイエンドスマホにアプリとBluetoothコントローラー付ける方が、性能もスクリーンも上質なのは間違いないと思うと微妙になってしまいます。
いずれにしても扱いに困る問題児ですねw