お疲れ様です、ニトロです。
今回の記事ですが、ANNBERNIC から先日発売された Androidゲーム機 RG Cube の初見レビューとなっております、ご存知の方も多いと思いますが、RG Cube は、3.95インチのスクエアスクリーンが特徴となっている、小型のハンドヘルドゲーム機です。
ちなみに到着したサンプルはスクリーン表示に難あり、海外のユーチューバーが投稿しているレビュー動画でも同じ問題が指摘されていました。
この問題は ANBERNIC は認識していて、すでに対策品があるようです。
製品自体の仕上がりが非常に良いと思いますが、リリース初期に購入した製品に同様の問題があるのかなどが気になるところです。
一応、そんな状況であることを踏まえた上で本レビュー記事をご確認ください、ちなみに今回のレビュー機は、グレーカラー、ファミコンっぽい色を選んでみました。
YouTube 動画レビュー
ANBERNIC RG Cube 概要
基本SPEC
ANBERNIC「RG Cube」は、OSに Android 13 を搭載したAndroidゲーミングデバイスです。
SoCはミドルレンジスペックとなる Unisoc T820 を搭載して、メモリー8GB、内蔵ストレージは128GB、同機種最大の特徴はスクリーンで、IPS 3.95インチ 解像度720✕720 となるスクエア液晶を採用しています。
内蔵スピーカーはステレオで、バッテリーは最大7時間駆動となる5200mAh、他にも、Mini HDMI(訂正します) USB-Cによる外部モニター出力に対応、バイブレーション機能、WiFi5、Bluetooth 5 などの無線機能も搭載しています。
本体のデザインは丸みを帯びていて、見た目が可愛らしい少し小型な筐体ですが、ショルダーボタンは縦配列となっていますし、セガサターンちっくな十字キーなど、ゲームの操作性も注目です。
カラーバリエーション
本体カラーは、ベージュホワイト・パープル・グレー・ブラックの4色、懐かしさを感じるFC・SFCカラーに、ポップなパープル、ベーシックなブラックと、好みのカラーを選ぶ楽しさがありますね。
価 格
RG Cubeの価格は、ANBERNIC公式ショツプで 25,499円(送料別)です。
送料を含めれば3万円で収まる価格ではありますが、新製品ラッシュの中で少しニッチなカテゴリーになるので、躊躇してしまう価格ではあるかもしれないです。
まぁ、とにかく円安なのが問題なんですけどねぇ。。。
パッケージ内容
おなじみの外箱
外箱はおなじみの白い箱、ワイヤーフレームで描かれた本体イラストパッケージです。
付属アクセサリーは定番セット
付属アクセサリーもいつもの定番セットとなっております。
RG Cube デザイン・質感
今回のレビュー機のカラーはグレー(FCカラー)ポップなパープルに、SFCカラーのホワイトも悩んだんですが・・・ 普段は選ばないレトロ感のあるグレー(FCカラー)にしてみました。
シェルデザインは秀悦だと思う
RG Cube 本体のシェルはプラスティックですが、全体に細かいシボ加工がされていて触り心地も滑らか、各操作ボタン部はフラットではなく、凹凸のある金型成形がされていて、見た目の質感は非常に高く仕上がっています。
本体寸法(公式データ)は、幅153mm 高さ86mm 厚み18m、重量260gと最近のハンドヘルド製品の中では比較的小型軽量なデバイスですが、厚みはそれなりにあります。
フェース部ボタンはX-BOXのような左型アナログスティックが下部、十字キーは上部のレイアウト、右下にSTART・SELECTボタン、左下にホームボタンとファンクションキーが配置されます。
ABXYボタンは小型なANBERNICデバイスの標準サイズ、トップの「ABXY」は彫り込みではなく印刷です。
背面は、中央上部に吸気ファングリル、下側にメーカーロゴと品番などがシルク印刷されています。
写真の通り左右はグリップ形状で盛り上がっていて、グリップ内側は滑り止めで強めのエンボス加工がされていますが・・・ デザイン上のアクセントで滑り止めの効果はあまり期待できないと思います。
スクリーンは真四角なスクエアな見た目が印象的、ベゼル部にロゴ印刷などもなくシンプルなのが良い感じで、付属のガラスフィルムを貼ればフラットになるようです。
本体上部、右からUSB-Cポート、Mini HDMI、3.5mmイヤフォンジャック、中央に排気口です。
ショルダーボタンは縦配列の4ボタン、下部LT・RTはトリガー形状で、リニア・ノンリニアの切り替えがソフト的に可能となっています
本体下部にはボタンやインターフェイスは存在せず、左右にスピーカーが配置されているだけ、見た目はシンプルです。
左側面はボリュームスイッチと小さな電源スイッチ、右側に電源ボタンとリセットボタン、本体にフラットになるよう窪んだ中にボタンがあるので押しづらさはありますが、誤操作は起きづらいです。
左側面にはボタンはありません、スッキリです。
リングLEDは楽しい
見た目の印象に大きく影響しているのがアナログスティック外周のリングLED、RG556でも採用されていたギミックですが、白単色だったRG556とは異なりRG Cubeはマルチカラーに対応しました。
ゲーム操作にはまったく関係ないですし、バッテリーを消費するだけの機能ですが、RG Cubeの丸みのある本体デザインにリングLEDを点灯すると、より可愛らしさが強調されます。
これ、無駄かもしれませんが、RG Cubeの場合は消灯にしたくない変な魅力があります。
本体スクリーンの上部から下にスワイプしたメニューの中にある、「Ambient Light」という設定から、常時点灯、ブレス、レインボーなどの点灯設定、色やスピードのカスタマイズなどが可能なので好みの設定にカスタマイズが可能です。
どうせならメール受信などの通知機能と連動すれば更に良かったと思いますが・・・ もしかしたら、OSの更新で対応する可能性はありそうです。
質感はトップレベル
RG Cubeの本体はプラスティック筐体ですが、感じる質感はANBERNIC製品の中でもトップクラスではないかと思います。
秀悦なデザイン、細部のディテールなど拘りが感じられますし、リングLEDは製品の魅力を向上させています。ハードデザインの完成度は非常に高く、ANBERNIC製品の中では過去最高傑作と言っても良いのではないかと個人的に評価しています。
ただし、これはハードデザインに限った評価であり、後述する操作性やスクリーンなどには残念ながら問題はあります。
操作ボタン・操作性について
ホールド性は良好
小型な筐体だけど窮屈な感じはないし、グリップ部があるためホールド性は非常に良好です。
ショルダーボタンは自然に指が添えられるし、十字キーやABXYボタン、アナログスティックなど自然にホールドができるので、機敏な操作が要求されるアクションゲームでもストレスなく遊べると思います。
操作ボタンは全体的に硬め
ABXYボタンは本体サイズの割に小さめ・・・ いつものANBERNICボタンなんですが、押し心地、操作性には問題を感じません、ANBERNICのデバイスは全般的に硬めな押し心地ですが、このデバイスも同様で少し硬いし、操作時にパチパチと軽い音が出るのは少し気になります。
十字キーはセガサターンと似た丸型の十字キー(RG ARC と同一?)が採用されています、こちらも操作性は良好で、波動拳や昇竜拳など通常の十字キーより入力がしやすいと感じますが、RG ARCに比べて少し感触は硬めに感じますねぇ・・・ これ、ちょっと不満でした。
アナログスティックはドリフト現象が起きないホールジョイスティックです、操作性に文句はありません、LEDライティングの見た目が好きでお気に入りです。
START・SELECTボタン、HOME、ファンクションも含めて、感想としては、全体的になんか硬い押し心地なんです・・・・ やっぱり人により好き嫌いがあるだろうなって気がします。
ショルダーボタンはカチカチ煩い
ショルダーは縦並び4ボタンで押しやすい配置で窮屈な感じなく操作性は良好です、下部のLT・RTはデジタル・アナログ入力の切り替えが可能なので幅広いゲームに対応します。
不満点はいつもの通りで、相変わらずLB・RBボタンの押下時に「カチカチ」とノイジーな音が出ること、押し心地も少し硬めです。
カチカチ音については、今後の製品で静音のスイッチ部品に変更してくれないかなと思うんだけど・・・ どうなんかね?
逆に良い点もあって、剛性感が高く質感は感じます、本体を振っても「カチャカチャ」とチープな音が出ないので、ハードのビルドクオリティは優秀です。
スクリーンと音質
綺麗な液晶で視野角が優秀
RG Cubeのスクリーンは、IPS3.95インチ、解像度は720×720 アスペクト比1:1のスクエアな液晶で、詳しい人はご存知だと思いますが、Powkiddy RGB30 と同じ仕様となっています。
発色、視野角など良好、直射日光の下でも視認ができるレベルに輝度調整が可能、とても優秀です。
兄弟モデルRGB556のスクリーンは有機ELでとても綺麗だったけど、少し青みが強い発色だったので、RG Cube の方がより自然な色合い。
フルラミネーションのデバイスに比べ表示は少し奥まっている、浮き出るような感じがないのは難点と言えば難点だが・・・ ほとんど人は気にならないんじゃないかな?
色ムラ問題について
ブロガー・ユーチューバーが受け取っているレビュー用の RG Cube の多くに色ムラが発生する不具合が確認されています、そして僕の個体も同様の現象が確認できました。
ゲームで遊ぶ際にはあまり気にはならないんだけど、輝度を明るく設定して、背景を黒にする、さらに室内を暗くするとハッキリと確認ができます、つか、完全に不良品レベルですかね。
どうやらスクリーン部品の取り付けトルクが強すぎることや、ケースの裏側の形状などに問題があったみたいです、ただし不具合についてはANBERNICは認識しているようで、すでに対策を講じているみたいですよ。
おそらく正規の販売品は対策品ではないかと想像していますが・・・ 初期リリースで購入したユーザーさんの到着報告を待ちたいところ、購入はその後がオススメかもですね。
音質はまぁまぁ
ステレオスピーカーですが音質は良いとは言えないです、低音がスカスカで高域がキンキン、全体的に籠もった音質です、音楽や映画などを内蔵スピーカーで楽しむのは厳しいです。
音量は十分に出るのでゲームで遊ぶ程度なら良いけど、もう少し良い音だと嬉しいなと思いました、AndroidだとYouTube観たり、音楽を聴いたりしたくなるからねぇ。
パフォーマンスに関して
Android Game
UNISOC Tiger T820 は AnTuTuベンチマーク総合スコアー約42万点、Geekbenchmark マルチコア2400ぐらい、ミドルレンジと言っても良いぐらいの性能、Android の重たいゲームアプリであっても、グラフィックなどの負荷を軽めにすれば問題なく遊べる程度の性能は発揮します。
とは言え 特殊なサイズのスクリーンなので、最新の Android ゲームアプリを遊ぶには、多くのゲームで表示は圧倒的に適さないでしょう。
Android ゲーム
エミュレーターは、FC、PS1はもちろん、PSP、セガサターン、ゲームキューブなど、ほぼ問題なくプレイ可能なレベルで動作する(らしいw)
基本的に上下に非表示エリアが出来るけど、ほとんどのコンソールにベゼル設定されているので、解像度の細かい設定はしないで、そのままでも楽しめます。たまに邪魔に感じたり、微調整はしたくなるかもですが・・・
640×480 解像度のコンソールでも違和感はそれほど感じないけど、PSPはアスペクト比が 16:9 なので、原寸比率だと非表示エリアが広すぎて残念な感じです。
Wii、3DS、PS2など、比較的新しいコンソールのエミュレーションも、軽めのタイトルであれば実行は可能、2画面のNDS・3DSとは相性が良いんですが・・・
実機よりも圧倒的に綺麗だけど表示は小さい、標準ベゼルの見た目は良いけれど、表示を大きくしたくなるのでベゼルが邪魔になるかも?
ゲームで遊ぶよりも、表示の最適化や自分好みのカスタマイズに時間がかかって、自己満足できるまでがゲームみたいな状態になります。笑
RG Cube の最適表示は Pico-8 なので、Pico-8 が目的なら最適解になります、あと、やっぱりレトロエミュレーター用途で楽しむのが楽しいデバイスと言えそうです。
(参考)他モデル比較
RG Cube の対抗馬となりそうなモデルをさくっと比較しておきます。
人気となった Powkiddy RGB30 とは性能もOSも違います、なによりハードの出来が圧倒的に RG Cube の方が良いです、もちろん相当の価格差はありますが・・・
RG556、性能は同じだけど価格がほぼ変わらないので、冒険したくないのであればRG556の方がおすすめです、画面が大きく操作性も良い、携帯性が悪いだけですしね・・・
RG405Mとはコンセプトが似ています、小型で液晶サイズが大きい方が良いならRG405Mは良い選択ですが、性能はRG Cubeに負けちゃってます、それでも悪くないモデルです。
RG353Mはさらに小型なのが魅力ですが、今となっては戦力外って感じですね。
専用ポーチ紹介
最後に恒例の専用ケースを紹介します。
素材はラバーっぽい質感、天面はエンボスのフェースデザイン、内部の蓋側にはポケット、本体収納部はゴムバンドというおなじみの造形です。
これ、RG28XXの専用ケースと同じデザインですね。
本体の保護には良いですが、ちょっとサイズが大きいかなって気がしないでもないです、公式ショップ1,599円で販売されています。
総 評
良い点とイマイチな点
総 評
RG Cubeの評点は星4です。
解像度720×720・アスペクト比1:1のスクリーンは明らかにニッチです、しかしマルチエミュレーターのデバイスとしては汎用性が高いし、カスタマイズする楽しさがあります。
ガジェット好きのおもちゃとしては、とても魅力的な一台だと思います。
デザイン、ビルドクオリティー、ANBERNIC製品の中ではトップクラスに良いと個人的に感じたんですけど、スクリーンに不具合が出たのが残念です。
対策状況について、あらためて当Blogにて発信しますので、購入予定の方は続報をお待ち下さいませ。
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