ANBERNIC RG353PS Review 余計なものは排除!シンプル!これで良いんだよ感が満載ですよ!

Game Device
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ANBERNIC 2023年 第2弾のゲームデバイス「RG353PS」がゴールデウィークの終盤にリリースされました、今回は RG353PS 実機レビューとなっております。

とは言え・・・ 新製品とは言っても、1年ぐらい前にリリースされた「RG353P」の廉価版なので、重要プロダクトではないと思います。

外観や変更点などを中心としたレビューとなりますが、ANBERNIC 様より、レビューサンプルのご提供をいただきましたので、いち早く実機の確認ができました。

RG353PS の概要

特徴

RG353PSは、ANBERNICが新たに発売した横型スタイルのエミュレーションデバイス。デザインを見れば分かると思いますが、このモデルは2022年6月に発売された「RG353P」筐体に、搭載するチップセットなどもそのまま流用したマイナーチェンジモデルです。

変更点は、Android に関する機能を省いた点、具体的にはAndroidブートができないメモリーは2GBから1GBに変更タッチスクリーンに非対応という3点です。

353シリーズで人気の縦型モデル「RG353V」には、Linux 起動専用モデルの「RG353VS」がありましたが、「RG353PS」は、横型タイプの Linux 起動専用ラインナップとして追加された感じのようです。

Android機能を省く最大のメリットは、353Pに比べ価格が安価になること、非タッチスクリーンにより表示がクリアーになる(らしい?)ことです。

 

 

SPEC

RG353PSのスペックは以下のとおりです。

チップセットにはお馴染み RK3566 を搭載、Android デュアルシステム可能なモデルとは異なり、メモリーは1GBと減少しましたが、Linux 専用モデルの場合は実行可能なレトロコンソール(ファミコン ~ DreamCast・PSPなど)では実用上の問題はないでしょう。

ANBERNIC 製品ではほぼ標準となっているデュアルSDカードスロットを搭載しているので、システムとゲームデータが別々に管理ができるのは良い点です。また、Mini HDMIポートも搭載しているので外部モニター出力も可能です。

バッテリーは3500mAhで、約6時間の連続使用が可能です。

EmuELEC や Batocera など、多くのカスタムファームウェアが利用できる(はず)ので、システムカスタマイズが好きな人にも楽しいモデルとなります。

 

COLOR Lineup

RG353PS カラーラインナップは3色です。

旧RG353P は、「グレー」と「スケルトンブラック」の2色ラインナップでしたが、「RG353PS」では、レトロな見た目の「新グレーカラー」に、スケルトンカラーの「クリアーとパープル」3色が「RG353PS」専用に用意されています。

筐体は旧型の流用ですが、カラー変更によりイメージはかなり変わるなぁって感じです。

 

RG353PS 実機レビュー

ここから実機レビュー、今回チェックした本体カラーは「パープル」となります。

 

動画Review

NitRo Vlog の動画Reviewも合わせてご視聴ください。

 

とりあえずパッケージ内容です

本モデルはいつもの ANBERNIC らしい白い外箱に変更された・・・ RG353P(前モデル)は PocketGO S30 とそっくりとは言え綺麗なパッケージだったんだけどね残念。。。

付属するアクセサリーは、「ガラスフィルム」「充電用USB-Cケーブル」「ユーザーガイド」といつものシンプルな構成です。

同梱物一覧
  • RG353PS 本体
  • 保護ガラスフィルム(クリーナー付き)
  • 充電用USB-Cケーブル
  • ユーザーマニュアル(英語・中国語)

 

デザインは人によって好き嫌いがあるかもね

筐体は RG353P そのまま、デザインはスーパーファミコンコントローラーのオマージュであることは間違いないが・・・ PocketGO S30 からインスパイアしたとも言える・・・

ボタン配列や、見た目は、スーファミコントローラーと同じですが、左右のアナログスティックの存在が異なる点、本体カラーがクリアーとパープルの場合 ABXY ボタンがスーパーファミコンカラーなのでよりポップな印象になります。

フェース部は、十字キー、ABXYボタン、スタート・セレクトボタンなどオーソドックスなボタン配列ですが、中央の左にファンクションキー、右に電源ボタンが配置されているのは珍しいレイアウトです。

ショルダーボタンは「L1/L2・R1/R2」4ボタン、ANBERNIC 製品には珍しいトリガータイプの縦配列なので、ショルダーを多用するゲームの操作には最適な感じです。

背面も RG353P から変更なし、左右に丸い滑り止めパッド、これは本体のグリップ向上と、本体の傷防止にもなるので実用的です。

本体上部は、USB-Cポート×2、ボリュームボタン、Mini HDMIポート、リセットボタン、本体下部には、デュアル Micro SD カードスロットと、3.5mmオーディオジャックがあります。

丸みを帯びたデザインなので、スクリーンサイズの割に本体が大きく感じますが、悪いとは思わない・・・ けど、やっぱり好き嫌いは分かれるデザインかもです。

 

質感はまぁまぁ

ビルドクオリティは旧型でレビューした感想のとおりですが、プラステックの筐体としては良好ですね、だけどメタルモデルのような高級感はないです。

新色パープルは、かなり内部が透けているせいもあって、見ようによっては微妙にチープに感じるけど・・・ 思っていたよりは落ち着いた良い色だと思います。

ただし、旧型スモークブラックの方が質感は良く見えるかもしれませんね。

 

スクリーンは綺麗で明るさも十分です

IPS3.5インチ 解像度は640×480、タッチ操作には非対応になったが、発色、視野角、最大輝度などまったくもって問題ない表示は綺麗で明るい

実は・・・ 唯一353Pだけ(353シリーズの中で)手元に残してないので比較ができないw おそらく、タッチスクリーンじゃない353PSの方が綺麗なのかもしれません。

ただ、本体サイズの割に表示エリアが狭いので黒縁は少し気になる、旧型ではスクリーン下部に大きな「ANBERNIC」ロゴ印刷があったが、今回のモデルでは「DOT MATRIX WITH STEREO SOUND」の印字に変更された・・・

いやいや、ANBERNIC ロゴが嫌いなんじゃなくて「デカすぎる」のが嫌だったんだけどなぁ。。。 とにかく、このモデルの販売価格を考慮すれば、スクリーンの品質はまったく問題ないレベルと言える。

 

内蔵スピーカーは普及点ですかね

ステレオスピーカーを搭載しているので、モノラルの RG35XX や Miyoo Mini Plus に比べれば臨場感のあるサウンドが楽しめる音量もかなり大きく調整が可能ですけど・・・

RG353PS はステレオスピーカー搭載の兄弟モデルと同じ、低域はスカスカだし、高域もキンキンって感じ・・・ まぁ、レトロゲームで遊ぶならあまり不満に感じる事はなさそうですけどね。

要するに、他機種に比べ劣ってるわけではないけど、際立って良くもない、普及点って感じです。

 

ホールド性・操作性は353シリーズの中で最高かも?

フェース部 START・SELECTボタンの下部にファンクションボタン・電源ボタンが配置されている、特に電源ボタンが「ABXYボタン」の左側にあるので違和感を感じるかもしれないが・・・ 実は意外と使いやすいし、誤操作も起きない

ABXYと十字キーはかなり硬めの押し心地、剛性感はあるけど個人的にはもう少し柔らかい方が好みではあるが・・・ ANBERNIC 製品は総じて硬めだし、ゲーム操作には影響ないというか、むしろ良好な操作性である。

ショルダーは縦配列の見た目はトリガーボタン、しかし4ボタンすべて本体中央部に軸のあるデジタル入力である。このボタンも少し硬さが気になるんだけど、まぁ、慣れたら気にならないかな。

ANBERNIC 製品では縦ショルダーボタンは珍しいが、デザイン的に本体の左右が少し広く、丸くて握りやすいせいでホールド感が高いし、ゲームプレイではRG353シリーズの中では一番操作性が良いのではないかと個人的に思います。

 

パフォーマンス・初期ファームウェアなど

RK3566 の AnTuTuベンチマークスコアーは 61,000 程度と性能は限定的、ドリームキャスト・PSP・セガサターンなど、軽めのタイトルであれば動作するが、重たいタイトルはプレイ不可能な場合もあると考えておくほうが良い。

とは言え、Linux 機種の方が Android 機種よりも、好きなファームウェアの導入ができるし、ゲーム時の入力遅延も発生しないので、エミュレーター用途にはお勧めだ。

プリインストールOSは ANBERNIC がチューニングしたものだが、2023年4月1日とのバージョンが導入されていたし、353シリーズのファームウェアはかなり進化していると思われる。

もちろん、よりパフォーマンス向上したいのであれば、JELOS などの「カスタムファームウェア」が複数存在するし、デバイスを自分好みにカスタマイズできるのが Linux 機種の醍醐味だと思う。

 

総評

気に入ったこと、イマイチなところ

気に入ったこと
  • Linux 機種であること
  • パープルカラーの見た目が良いこと
  • 操作性・ホールド性の良さ、ゲームが捗る
  • コストパフォーマンスの良さ
これはイマイチ
  • 性能向上もなく、新機能もないので新鮮さが足りない
  • 表示サイズの割に本体が大きい(スクリーンが4インチだったら良かったね)
  • 半年ぐらい発売が早ければ・・・

 

まとめ

RG353PS は、昨年リリースされたモデルのマイナーチェンジ廉価モデルです。

RG353シリーズを所有しているのであれば、あらためて購入する必要はまったくないと思いますが・・・ まだ所有していない、または初めての一台として選ぶのであれば、ビルドクオリティーも高いですし、操作性も良く、価格も安価な点でお勧めできるモデルと言えます。

 

星評価

評価は星3.5

チープ機種カテゴリーモデルとは言えないビルドクオリティーの良さと性能ですが、少しだけ登場が遅かったので新鮮さに欠けているし、驚きや感心する点もない、辛めの評価です。

でも、レトロエミュレーターで純粋にゲームを楽しみたい人には最適機種だと思います。

評価 :3.5/5。

 

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