ANBERNIC RG503 レトロゲーム特化 納得の質感・遊びやすさを兼ね備えたハンドヘルドだろう

Game Device
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ニトロです。

ANBERNIC RG503 が到着しました、早めに仕込んだんだけど、レビューが遅くなってしまい残念です😥

検証時間は短いですし、ファームウェアも最新にアップデートせずに実機を検証・撮影しております・・・ YouTubeの動画を先出ししたかったんですが、記事先行で公開とさせていただきます。

急いで記事を書いたので雑ですみません。

YouTubeレビュー動画

関連動画も作成しましたのでご視聴お願い致します。

RG503が入手可能なショップ

ANBERNIC 公式ストア

各種決済に対応、日本語サポート対応、公式ファームウェアアップデートの連絡、送料無料などのメリット、公式ストアでは権利侵害となるゲームデータは添付されません。

大手ECサイト

スペックと特徴

基本スペック

RG503 SPEC
  • OS:Linux
  • SoC:RockChip RK3566 Cortex-A55 Quad Core 1.8 GHz
  • GPU:Mali-G52 2EE
  • RAM:1 GB LPDDR4
  • Screen:4.95 inch (960×544)OLED
  • Battery:3500 mAh
  • Size:190 mm x 84 mm x 21 mm
  • weight:236 g
  • Speaker:Stereo
  • Other:Dual MicroSD / WiFi (5GHz) / Bluetooth 4.2 / Mini HDMI

特徴

RG503の特徴は Rockchip RK3566 という RK3326 よりも少し性能が良SoCを搭載し、4.95インチの有機EL液晶を採用デュアルTFスロットWi-Fi内蔵音質の良いステレオスピーカーHDMI出力も可能になっている事など・・

本体価格を抑えながら、程よい性能、妥協の無い機能を有し、デザイン・質感も上質である、いかにも ANBERNIC と言えるデバイスです。

パッケージ内容

外箱

外箱はお馴染みの白箱、本体イラスト・スペックなどが記載されたシンプルなものです、Powkiddy は外箱に多少拘るが本体がチープANBERNIC は本体に拘るけど外箱がチープみたいな感じがありますよね。

中華ゲーム機は価格も高価になっていますので、パッケージにも少し気を遣った方が良いのではないかと個人的には思いますが・・・ 購入者の満足度や、開封体験の向上は意外と大事ですから。

付属品

RG503本体以外の付属品は、スクリーン保護の「ガラスフィルム」と「充電用の短いUSB-Cケーブル」そして英語・中国で記載された「ユーザーガイド」だけです。

同梱物一覧
  • RG503 本体
  • 保護ガラスフィルム(クリーナー付き)
  • 充電用USB-Cケーブル
  • ユーザーマニュアル(英語・中国語)

付属品は従来製品と同等、中華ゲーム機のオーソドックスな構成となっています。

保護フィルムはガラスタイプが付属しています、傷防止にもなりますが、RG503はスクリーンが窪んでいるので貼るほうが見栄えは良いでしょう、USB-C ケーブルはおまけ程度、できれば品質の良いケーブルに変更する方がデータ通信などの際は安全かもしれませんね。

ユーザーズマニュアルは1枚の紙を小さく折りたたんだ紙ペラで、英語と中国語が裏表で記載されています。日本語はありませんが、基本的なキー操作は英語版を見れば大体は理解ができるでしょう。

このマニュアル、WEB版にして、URLのQRコードを印刷した紙を1枚添付する方が見た目の印象も良いし、後からマニュアル内容を更新する事も可能で便利なんじゃないかなって思いました。

デザインと質感

丸みを帯びた本体

注目は本体デザイン、従来の ANBERNIC 製品は角張ったデザインが多かったと思いますが、RG503 は全体的にかなり丸みを帯びています

見た目は金属製のように見えますが、実際にはプラスティック外装です。ぱっと見の印象はかなり良く、本体重量は236gと、本体サイズや見た目の印象に比べるとかなりの軽量です。

しかしゲーム機なので軽いはメリットと思います。

スクリーン部が窪んでいる

スクリーン部を本体とできるだけフラットにするのが最近多く見られる傾向ですが、RG503 はスクリーン部が本体の奥側に凹んでおり、これは良くも悪くも同機種の特徴となっています。

有機ELは割れるとまったく映らなくなるという特性があり、耐衝撃性を考慮した設計にしているのではないかと考えられます。

背面グリップ部は盛り上がったデザイン

背面ケースのグリップ部は盛り上がり、滑り止めに細かくドットが彫り込みがある事でホールド製を高めています。

ネジが4本見えますが、デザイン性はそれほど損なっていません。中央の「ANBERNIC」ブランドロゴも品が良くてクールです。

フル・インターフェース搭載

本体上部左から、通信用USB-Cポート、イヤホンジャック、Mini HDMIポート、充電用USB-Cポート、が並びます・・・ イヤホンジャックが上部にあるのは少し難ありかな?

本体下部左から、システム用のTF1スロット、リセットボタン、ファンクションスイッチ、データカード用のTF2スロットとなっており、SDカードはシステム用とゲームデータ用2枚挿入が可能です。ファンクションキーが本体下部にあるのはかなり使いづらい点となっています。

イヤホンジャックとファンクションキーが逆に配置されている方が良かったかもしれませんねぇ・・・ 本体の左側面に電源ボタン、右側面には音量ボタンが配置されます。

質感は良いが・・・

さすがの ANBERNIC と言った感じで、見た目の印象がかなり良く、質感を感じるハンドヘルド機に仕上がっています。ただ、手に持ってみると本体の軽さや、手に伝わるプラスティックの感触からローコストな製品だなぁと感じるのも事実です。

スクリーン部の凹んだ造形は人によって好き嫌いが分かれそうではあります。

ボタン・操作性

ボタンレイアウトは基本配置

フェース部ゲーム操作ボタン「ABXY」「十字キー」「左右押し込み対応ジョイスティック」上部左右に「SELECT・START」ボタンと、冒険のない一般的な基本レイアウトです。

本体上部はショルダーボタンが左右2個づつの横配列となっており、こちらもオーソドックスなハンドヘルド配列ですが・・・ 少し冒険して縦配列にしても良かったかも?

本体が厚くなるデメリットはありますけどね。

ホールド性はとても良好です

ANBERNIC のハンドヘルドゲーム機は、背面にグリップ力を高めるラバーパーツが貼り付けているモデルもあるが、RG503 はこの部品は採用されていない

しかし、背面ケースのグリップ部に細かいつぶつぶの溝が彫ってあり、グリップ部が程よく盛り上がっている事により、ホールド性・滑り止め効果と、相当に良好である。

ゲームの操作性

僕はRG552を所有していないので正確ではないが、他者レビューなどを見る限り、RG503 ABXY ボタン・ジョイスティック部品などを共用していると思われる

押し心地、ゲームプレイ時の操作性、あまり文句を言う点が見つからない

テストプレイ程度しかしていないが、十字キー・アナログスティックどちらも格闘ゲームのコマンドはしっかり入る、シューティングゲームでも滑らかに操作が可能、ABXYボタンは適度な重さとクリック感があり上質である。

横並びのショルダーボタンに賛否両論ありそうだけど、L2・R2ボタンは少し高さがあり、指先の触感で判断がしやすい工夫がされている、これは懐かしの RK2020 のようなショルダーボタンの造形だな。

ただ、個人的にはL2・R2が少し遠くて押しづらさを感じた・・・ まぁ、慣れるかなと思うが。

総合的に高いレベルに仕上がっている操作性の良いデバイスだと言える。

ファンクションキー位置は最悪

本体下部にあるファンクションキーの位置は最悪だ、すぐ横にリセットボタンがありミス操作を誘発するし、ゲーム中のメニュー起動・終了・輝度調整など、意外と多様するスイッチなので、フェース側に配置してくれれば良かったのにな、と思います・・・

スクリーン

有機EL液晶を採用

RG503 特徴の一つである、4.95 インチの有機EL(OLED)ですが、どうやら PS Vita と同じ液晶モジュールを使用しているらしい。(真実は不明)

解像度は 960 × 544 動作するゲームコンソールのエミュレーターであれば過不足のない解像度、有機ELなので黒色の再現性は他のIPS機種に比べると一枚上手、発色・視野角など申し分のない美しさだが、輝度は少し弱い印象だった。

表示エリアが広く没入感あり

個人的に特に良いと感じたのは、スクリーン非表示部の黒い縁がほぼ存在せず窪んでいるスクリーン全画面が表示エリアとなっている点で、ゲームの没入感を高めてくれます

内蔵スピーカーの音質が向上?

ステレオスピーカーなので音の広がりがあり、ゲームがより楽しくなるのは間違いないが・・・ 従来機に比べ音質が多少向上しているように感じた。

スピーカー部品が変更された可能性もあるが、本体のサイズが大きく、内蔵スピーカーのハウジングが理想的なサイズになった為ではないか?と想定している。

まぁ、どちらにしても結果はOKである。

性能は?

チップセット

RG503 に搭載されるSoCは Rockchip RK3566 を搭載、中華ゲーム機では馴染みがない・・ おそらく初搭載した機種?になるようです。

他機種で採用されている SoC を比較すると RK3399 > RK3566 > RK3326 の順番となり、RG503は数多く存在する RK3326 機種よりも上位性能となり ANBERNIC ミッドレンジの位置付けとなる。

AnTuTu ベンチマークスコア
  • RK3399 75,421 (RG552)
  • RK3566 61,026 (RG503)
  • RK3326 43,000 (RG351)

ベンチマークで比較すると、なんか性能微妙じゃない? まぁ、確かにそうだと思うが・・・

再現性は正直微妙だった

RG503 は 多くの RK3326 機種と実行可能なエミュレーション・コンソールはほぼ変わらず、ドリームキャスト・PSP・セガサターンはタイトルにより動作するかも?ぐらいです。

ドリームキャストで動作を検証したところ、性能向上を体感するどころか、RK3326 カスタムファームウェアの導入機種よりも動作遅延や音割れなどが確認できた。

まさかの性能の低さを感じてしまう結果に・・・

これは、バンドルされているファームウェアに問題があり、パフォーマンスを引き出せていないのが原因のようだ。比較した RGB10MAX は Retro OZ を導入していたため、エミュレーションの再現性が高いという理由です。

今後のアップデートやカスタムファームウェアがリリースされ、本来の性能が引き出されれば、動作が重いゲームタイトルなど、RK3326 との差異が明確になるのではないかと期待できます。

ファームウェアについて

ストックファームウェア

RG503 には システム専用 16GB Micro SD が添付されていて、これは EmuElec ベースのカスタムOSで、EmuElecと同等の操作性・設定ができるので実用上はまったく問題がありません。

イマイチだと感じたのは、システムの起動時間が長いこと・・・ 電源オンから操作が可能になるまで40秒ぐらい掛かります。それと、残念ながら前述した通り、現状はパフォーマンスを最大限に引き出しているとは言い難い状態で、ドリームキャストなどで動作遅延や音割れが確認できています。

操作性やエミュレーション性能の改善など、ANBERNIC さんには更なるアップデートを期待したいです。

最新ファームウェア(ver220428)

RG503-EN2-220428.rar (Google ドライブ DC再現性・ストリーミング改善)

カスタムファームウェア

本レビュー記事の執筆時点で対応するカスタムファームウェアはリリースされていないようです、最高のパフォーマンス実現にはカスタムファームウェアのリリースを待つしか無いかもしれません。

近いうちに JELOS が対応するなんて噂もありますが・・ どうなんでしょうね?

総評

ライバルとなる Powkiddy RGB10MAX/MAX2 と RG503 の価格差は数千円です。基本性能が高く、良質な液晶を搭載、ステレオスピーカー、などなど・・ RG503 はその価格差以上の付加価値が存在しています。

良い点と悪い点

良い点
  • 本体の質感・流石のANBERNIC・所有感高し
  • 4.95インチ有機EL液晶の表示が素晴らしい、没入感あり
  • 操作性が良好・ホールド感も良くゲーム機としての完成度が高い
  • 機能・性能・質感 総合的に安価な価格
悪い点
  • 基本性能は低め(Android機種に比べ)
  • ファンクションキーの位置が・・・
  • 円安である事(RG503関係無いけどw)

レトロゲーム・ハンドヘルドの完成型

RK2020 のリリース以降に数多くの RK3326 搭載機種がリリースされましたが、RG503 は同カテゴリーの完成型に近い位置づけのデバイスと言って良いでしょう。

良い点に挙げた通り、質感や操作性など総合的にガジェットとしての完成度が高く、PSP や ドリームキャストまでのレトロゲームを楽しみたいのであれば現時点では最良の選択肢の一つと言えます。

携帯性を重視したコンパクトな機種が欲しいのであれば RG300X を入手すれば良いし、性能の高いAndroid 機種が欲しいのあればゲーミングスマホで良いです。

表示が綺麗で大きなスクリーン、操作性の良いコントローラー、レトロゲームに特化した程よい性能、そのポジションが RG503 です。

チップセット性能向上の恩恵は、今後のファームウェアのアップデートにもよりますが、現状で感じている些細な不満を解消してくれる可能性が高いです。

星評価

レトロゲームが快適に遊べる機種が欲しい、RK3326 機種をそろそろ買い替えたいなど、一定のニーズを満たし、なにより高い品質である事を評価し星4とします。

コストパフォマンスも高く、今後のファームウェアのアップデートなど、楽しめる一台になるでしょう。

評価 :4/5。

ユーザー投稿

  1. eggs より:

    960×544 OLEDは激安のPS5000と全く同じ(そちらは5.1inchと謳ってますが)、中華ではお安く出回ってるってことなんでしょうか。
    HDMIもありますし、PS5000のパワー不足とチープ感を取り除いた完全上位互換みたいに感じます:) 比べる対象が間違ってる感がすごいですがw

    • ニトロ より:

      微妙にチープだけど・・・
      性能や質感などのバランスが良いですね、これ。

      あまり売れないかもしれませんけどねぇ

  2. こいつ より:

    ドルでの値段を見ていいなあと思いましたが…
    円安が憎いw

    • ニトロ より:

      ドル価格だと安いですよねぇ・・・
      1ドル150円なんて事もあり得なくないので、思い切って買ってしまうのも一考ですよ

  3. 黄蛇 より:

    てっきりメタルシェルと思っていましたが、樹脂なんですね。
    形状的に、成形色でポップカラーもアリだったかもしれませんね。:P

    ちなみに、パッケージのフォーマットがPowkiddy A30とまま一緒ですね。。。
    箱説を作ってる下請けが一緒なのかな…?

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