ニトロです。
今回は2021年11月に発売されたスマホ「POCO M4 Pro 5G」サンプル機をご提供いただきましたので、レビューをおこないます。
POCO というブランド、日本ではあまり馴染みがありませんが、Xiaomi のサブブランドとして、主にインドなど東南アジア向けに展開してて、高い性能とビルドクオリティの高さから、日本でも一部マニア層に人気のあるブランドとなっています。
スマホとして利用するのはもちろんですが、ゲームやエミュレータ専用の端末として利用するにも、性能・価格などを踏まえると魅力的なデバイスとなっています。
POCO M4 Pro 概要
SPEC
「POCO Mシリーズ」は、POCOスマホの中で廉価グレードに位置しており、ミドルスペックで手頃な価格で入手ができるのが特徴・・・ しかし今回は製品名が「Pro」となっておりますw エントリーモデルなのか、プロモデルなのかw よくわからんです。
端末名 | POCO M4 Pro |
---|---|
発売年 | 2021年11月 |
OS | MIUI 12.5 for POCO(Android 11) |
RAM | 4GB/6GB |
ストレージ | 64GB/128GB UFS 2.2 microSDカード対応 |
プロセッサ | MediaTek Dimensity 810 MT6833P |
ディスプレイ | 6.6インチ FHD+ 90Hz |
サイズ | 75.78(W)×163.56(H)×8.75(D) mm |
重さ | 195g |
SIM | nano SIM + nano SIM |
メインカメラ | 50MP + 8MP |
フロントカメラ | 16MP |
バッテリー | 高さ:165.3mm 横幅:76.8mm 厚さ:9.4mm |
重さ | 215g |
USB | USB Type-C |
3色のカラー展開
ボディーカラーは、イエロー、ブラック、ブルーの3色展開、背面カメラ部は横長に黒く縁取られたようなデザインが特徴的、見た目にも悪くないのではないかと思います。
対応バンド
対応するバンド、日本国内の利用であればソフトバンクがほぼ問題なく利用できそうです。
他キャリアの場合、対応するバンドが少ないので通話品質や受信感度に影響がでると思っておいた方が良いでしょう。 (楽天モバイルは不可でした)
- 5G: n1/3/5/7/8/20/28/38/40/41/66/77/78
- 4G: FDD-LTE Band 1/2/3/4/5/7/8/12/17/20/28/32/66
TDD-LTE Band 38/40/41 - 3G: WCDMA Band 1/2/4/5/8
- 2G: GSM 850/900/1800/1900MHz
POCO M4 Pro 5Gには技適がありません、日本でもPOCOブランドを正式に展開していただければ嬉しいですが・・・ 日本国内の利用は厳密には電波法違反という事になりますので、この点はご注意ください。
販売価格
中国の大手EC Banggood の販売価格は以下の通り、セール時やクーポンなどを活用する事で安価に入手ができると思います。
4GB+64GBモデル US$219(約25,000円)
6GB+128GBモデル US$249 (約28,000円)
そして、3千円程度しか差がないので、もし購入するのであれば「6GB+128GBモデル」をお勧めします。
パッケージ
入手したモデルは黒色の「POWER BLACK」「メモリ4GB / 128GB」モデルである。
メモリ4GB / 128GB
外箱
POCOのスマホと言えば黄色がキーカラー、M4 Proも黄色にブランドと商品名などが印刷されたのみのシンプルな外箱である。
黄色い! 蓋を開けても黄色い!
同梱物
付属品は、箱内部の黄色い包紙に固定されたSIMピン、そしてマニュアル3種類、海外モデルなので日本語表記はない。
SIMピン マニュアル類
そして、お馴染みのPOCOステッカーと、TPU製の専用ケースがちゃんと付属している。
お馴染みのステッカー 専用TPUケース
充電&データ通信に利用する、USB-A to Cケーブルに、33W出力対応のACアダプター(海外版)が付属しており、一般的な中華スマホの構成品となっている。
USB-A to USB-C ケーブル 30W ACアダプター(海外版)
本体スクリーンには保護フィルムが綺麗に貼り付けられているし、スマホケースも付属するので、拘りがなければ別途で購入するアクセサリーは不要ではないかと思う。
保護フィルム貼付け済み
ちなみに、「POCO M4 Pro」は、日本で正式に販売されていないが、Amazonなどで探すとカバーなどのアクセサリーは入手が可能である。
本体デザインとカメラ
質感
6.6インチの大型縦長スマホであり、普段は iPhone 11 を利用している僕には多少大きい筐体だが、4辺がラウンドしたデザインで薄く軽くコンパクトに感じた。
サブ機として所有している POCO X3 Pro と異なり、背面は指紋付着を低減している加工になっているようで、汚れが付きづらい上に質感的にも良好、とくに黒色モデルは、背面デザインのメカメカしさが際立ち格好が良くて好感触だ。
プラスチックの筐体ではあるが安っぽさは感じない、価格が2万円代とは到底思えないビルドクオリティーだ。
側面の端子類・指紋認証
左側面にはSIMトレイ nanoSIM × 2 または nanoSIM + microSD を刺して利用が可能、中華スマホによく見られる排他仕様のSIMスロットになっている。
右側面上部には音量ボタン、その下部に指紋認証を兼ねた電源ボタンがあり、指紋認証による解除精度はかなり高く、登録した指が触れるだけで「スパッ」とロックが解除されて気持ちが良い。
デュアルSIM仕様 上部VOL 下部は電源&指紋認証
本体上部にはスピーカーと赤外線センサーがあり、赤外線センサーは「Miリモート」アプリを利用した赤外線リモコンの家電コントロールが可能。
本体上部 本体下部
下部には3.5mmイヤホンジャックに、マイク、USB-Cポート、そしてスピーカー、本体上下にあるデュアルスピーカーにより臨場感のステレオ再生が可能だが・・・ 音質はまぁまぁって感じだ。
6.6インチ液晶ディスプレイ
スクリーンは6.6インチ液晶ディスプレイ(2400×1080)を搭載、低価格ではあるが十分な解像度、輝度は実用上十分な明るさだが、最大輝度が少し暗めな印象。
綺麗だけど・・・気持ち暗い感じもする
有機ELではないが、iPhoneなどのハイエンド端末と見比べなければ大きな違いを感じる事はないだろし、低価格である事を考えれば仕方のないコストダウンポイントかもしれない。
フロントカメラはスクリーン上部中央にパンチホールのデザインで、スクリーンはベゼルの縁ギリギリまで表示して見た目は非常に良いが、本体下部に端子レイアウトのためか縁に多少の厚みがある。言われなければ気が付かないレベルではるが。
90Hzでもかなりぬるぬる感がある
リフレッシュレートは90Hzに対応しており、ゲーミングスマホの120Hzに劣りはするが、操作してみると十分にぬるぬるで気持ちが良い、僕の衰えた目には差異が分からないw
いずれにしても高リフレッシュレートに慣れるともはや60Hzには戻れない。
背面パネルとカメラ
背面パネルは指紋汚れがあまり付きにくく、質感も高い、非常に好印象だ。カメラは見た目がトリプルレンズのようにも見えるが、兄弟機の Redmi Note 11 Pro と共通筐体のためであり、実際にはデュアルレンズ仕様となっている。
デザインは賛否のある点だが、個人的に質感的にも見た目的にも好きなデザインだ。
カメラについては、以前レビューした「POCO X3 Pro」とスペックがまったく同じなので、同一のレンズなのではないかと思うが・・・ カメラを売りにしたハイエンド性能とまでは言わないが、2万円台のスマホカメラである事を考慮すれば相当に写りは良い。
サンプル① サンプル② サンプル③ サンプル④
「プロ撮影モード」「夜景撮影モード」「ショートビデオ」などの機能を搭載し、AIによるシーン識別機能による色合いの自動調整や、夜景などの暗所であってもノイズが少なく綺麗に明るく写る、日常的な撮影、Blog や Vlog 用途であれば十分な性能を発揮してくれる。
パフォーマンス
MIUI 12.5 は使いやすい
インストールされているOSはAndroid 11ベースのMIUI 12.5、標準ランチャーは「POCO Launcher」となっていますが、Xiaomiのスマートフォンに搭載されているMIUI 12.5とほぼ同じ操作性となります。
僕は POCO X3 Pro をサブ機として利用しており、OSの操作性に慣れているのもありますが、非常に使いやすいOSです。
プリインストールされているアプリは、Googleの標準アプリに、MIUIの標準アプリ、他にも「Netflix」「WPS Office for Android」「PUBG Mobile」などが導入されており、独自ストアアプリ「POCO Store」も入っています。
AnTuTu スコア 35万点
Android スマホのベンチマークを測る基準が AnTuTu というベンチマークアプリが主流なんだけど・・・ Google プレイからリジェクトされているし、自分の端末にインストールするのはイマイチ抵抗があるので、ずばりネット情報から引用するw
POCO M4 Pro 5G の AnTuTu スコアは35万点代、GPUスコアは8万点という事で、重いゲームでもギリギリ動作・・・GPUの数値が低いので3Dなどを駆使したゲームはちょい厳しめかも?みたいな感じある。
ベンチマークのソース記事は以下となります。
ゲーム(エミュレータ)用途にアリかナシか?
普段遊んでいるコールオブデューティーをインストールして遊んでみたが、所有している POCO X3 Pro と大きな性能差は感じなかった。現実的に大概のゲームでは高精細なディスプレイ設定にしなければ、プレイに支障が出ることはまずないと思う。
エミュレーターに利用するという事であれば、最近ニーズが高まるPS2やゲームキューブなどのコンソールでも、ハイエンド機種とそれほど遜色ない程度に動作するだろうし、同価格帯の中華製のエミュレータ専用機よりも圧倒的に性能は高い。
4万円もする GPD XP が AnTuTu 30万点代でほぼ同じスペックだ、入手価格がほぼ同価格である ANBERNIC RG552 だと11万点代と性能は大きく下がってしまう。
浪漫はないけど POCO M4 Pro に物理コントローラーを接続する方が、手頃な価格で入手できる優れたゲーム機であると言わざる負えない。
結論として、とにかくぬるぬるとストレス無くゲームが遊びたいというガチなゲーマーであればお勧めははしないが、値段が安くて性能ができるだけ良い機種、普段使いはもちろん、ゲームもやりたい、オールラウンダーなニーズと言うことであれば良い選択肢になるだろう。
SoftBank OK 楽天モバイル はNG
日本のキャリアSIMを使って携帯電話として利用可能かについて・・・
試しに SoftBank のSIMを刺してみたが、通話も通信も問題なくできた、プラチナバンドが3バンド対応しているので問題はなさそう。
しかし楽天モバイルは現時点でまったく利用ができない、対応バンドが少ないという問題もあるが、従来のPOCO機種と異なり、そもそも日本キャリアのVoLTEに非対応になったようだ。(VoLTE 開放してもだめ、メニューも出ない)
もしかしたら将来的なアップデートで修正されるかもしれないが・・・ まぁ、ダメっぽいね。
docomo や au は試していないが、使えたとしても対応バンドが少ないため、事実上SoftBank専用機である。これは残念だね。
まとめ
最後に軽く 良い点・悪い点 を厳選してまとめておきます。
総論として、端末の質感は個人的に非常に気に入りましたし、相変わらずビルドクオリティーも高く、独自OS MIUI 12.5 も使いやすい、これが2万円代で購入できるんですから相当なコストパーフォーマンス機種です。
しかし、日本で利用する場合は技適の問題もあり、SoftBank 専用機になってしまった事で魅力は半減したと言わざる負えないです。
ゲーム用途で購入するのであれば、より性能の高い POCO X3 Pro や F3 などの機種が数千円高いだけで入手ができるため、M4 Pro をあえて選択する理由はありません。
日本で正式に販売すれば、オールラウンダースマホとして爆発的に売れるのではないかと思いますが・・・ 残念です。
それでは、また!
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