ニトロさんです。
ANBERNICのハンドデバイス・エミュレータ機の新モデル『RG280V』を入手しました、すでにネット上でレビューなどが数多く掲載されておりますし、かなり人気になっているようです。
NitRo Blogでも軽い記事を掲載しましたが、記事のPVも多いので注目されているのが分かります。そんなわけで『RG280V』結局どーなのよ?って感じで細部をチェックしていきます。
RG280Vざっくり概要
RG280Vは大人気となったRG350シリーズの性能(ファミコンからプレイステーションまでのエミュレーションが可能)をそのままに、本体サイズを小さくしたミニチュアモデルです。小型化により、HDMI出力ポートやアナログスティックが排除され、スピーカーもモノラル仕様となりました。
しかし、RG280Vの魅力はスペックやゲームの操作性ではなく、ファミコンをモチーフにしたデザインやカラー、筐体自体の品質にあり、レトロゲームファンはもちろん、質の高いガジェットが好きな方にはとても魅力あるデバイスに仕上がっています。
SPEC
RG350・RG280 2020年モデルのスペックを一覧にしました。
僕の主観で青字が優位性・赤字が劣る点として差異の箇所が分かるようにしてあります。記載されている情報は必ずしも正確とは限りませんのでもし間違いがありましたらコメントで教えてください。
製品名 | RG280V | RG350P | RG350M | RG280M |
---|---|---|---|---|
システム | OpenDingux | OpenDingux | OpenDingux | OpenDingux |
スクリーン | 2.8インチ IPS | 3.5インチ IPS | 3.5インチ IPS | 2.8インチ IPS |
解像度 | 320X480 | 320X240 | 640X480 | 320X480 |
CPU | Ingenic JZ4770 Dual Core | Ingenic JZ4770 Dual Core | Ingenic JZ4770 Dual Core | Ingenic JZ4770 Dual Core |
Clock Speed | 1.0 GHz (secondary 500 MHz CPU) | 1.0 GHz (secondary 500 MHz CPU) | 1.0 GHz (secondary 500 MHz CPU) | 1.0 GHz (secondary 500 MHz CPU) |
GPU | Vivante GC860 | Vivante GC860 | Vivante GC860 | Vivante GC860 |
メモリ | 512 MB DDR2 | 512 MB DDR2 | 512 MB DDR2 | 512 MB DDR2 |
ストレージ | Dual MicroSD | Dual MicroSD (RG350は内部と外部) | Dual MicroSD | Dual MicroSD |
バッテリー | 2100 mAh | 2500 mAh | 2500 mAh | 2500 mAh |
操作ボタン | 十字キー・ABXY・L1, R1, L2, R2 | 十字キー・ABXY・L1, R1, L2, R2,L3,R3 | 十字キー・ABXY・L1, R1, L2, R2,L3,R3 | 十字キー・ABXY・L1, R1, L2, R2,L3, |
ジョイスティック | なし | デュアル | デュアル | 左のみ |
他ボタン | 電源・リセット・Volume+ー | 電源・リセット・Volume+ー | 電源・リセット・Volume+ー | 電源・リセット・Volume+ー |
振動機能 | あり | あり | あり | あり |
ポート | USB-C x1 | USB-C x2 | USB-C x2 | USB-C x2 |
オーディオ | モノラルスピーカー 3.5mm Headphone | ステレオスピーカー 3.5mm Headphone | ステレオスピーカー 3.5mm Headphone | ステレオスピーカー 3.5mm Headphone |
ビデオ出力 | なし | mini HDMI | mini HDMI | なし |
サイズ | 78 mm x 89 mm x 18 mm | 145 mm x 73 mm x 18 mm | 145 mm x 73 mm x 18 mm | 136 mm x 61 mm x 18 mm |
重量 | 120g | 176g(350P実測) | 250g | 204g |
という事で、RG280VはCPU・GPUなどの基本性能はまったく同じ、エミュレーターの動作などは同一の再現が可能と言えます。しかし、アナログスティックが完全に排除されており、アナログスティック必須のゲームは事実上プレイする事ができません。
他にも、HDMIポートの排除、モノラルスピーカー仕様、バッテリーの小型化などもありますが、とにかく本体を小型化する事に特化したモデルと言えます。
RG280V Package
ANBERNICではお馴染みの白地に本体のイラストが描かれたシンプルな外箱ですが、外箱自体がすでにコンパクトでミニデバイスである事が分かります。ちゃんと箱には取っ手もあるし、蓋を持ち上げれば荷重で開いてくれるので蓋が取れなくてイライラする事はありません。笑
内容物は『RG280V本体』『USB-C – USB-A ケーブル』『User Manual』だけというとてもシンプルな構成でした。SDカードはTF1スロットにOSがインストールされた16GBが付属していますが、このスロットはシールで封印されています。封印を剥がすと保証が効かなくなるので動作確認をしっかりしてから剥がしましょう←
ユーザーマニュアルは英語と中国語による表記となっております。日本語記載はありませんがショートカットキーやデータの転送方法などは記載されています。ただし極小フォントなので見てると目がチカチカします。。^^;
本体デザイン・質感
箱から取り出した第一印象は『小さい!』って事、僕が持っているお気に入りのマイクロデバイス『PocketGO』と体積的には似たようなサイズ、そして手に持ってみると意外とズッシリと重量を感じます。
もちろん重たいわけではなく、なんか中身が詰まってるなぁと感じる良い意味での重量感です。例えるならiPhoneのような見た目よりもズッシリと感じる感覚です。
左側 上部 右側 正面 裏面
デザインはご覧の通りにファミコンをモチーフにしているので若干のパチ物感がありますが、とにかく高級感のある仕上がりで質感は最高グレード(あくまでも中華エミュ機としては)と言って良い出来です。
シェルを構成する各パーツの作り込み成形の精度は非常に高く、フェースには金属製の金プレートがあしらわれてあり、このプレートもちゃんとフロントパネルの窪みに収まっています。
プレートやバックパネルのシルク印刷も、中華デバイスにありがちな、真っ黒とか真っ白ではなく、プレートは淡い黒で、バックは灰色なので主張しすぎないおとなしい配色により質感を高めています。
僕が入手したデバイスの中でビルド品質は最高傑作と言って良い出来です。素晴らしい。
ボタンの押し心地・操作性
ボタン品質
各操作ボタンの押し心地はかなり良好です、ANBERNICの製品はABXY・十字キーが全体的に少し硬めな感じですがしっかりとクリック感があり操作性は良好と思います。
ABXYボタンは大型 質感が更に向上
RG350Pと共通部品かと思いましたがABXYボタンは若干ですが少しだけ大きく改善されているようですね、指で押し比べると感触で違いが分かります。
L1/L2・R1/R2 ボタンはANBERNICデバイスでおなじみの『カチカチ』と音が出るタイプで、クリック感はありますが人により好みは分かれそうな感じです。
本体右側には電源ボタンとリセットスイッチ、左側には音量ボタン、どちらもゲーム中に誤操作が起きないように本体に対してフラットに配置されていて指の腹で押し込む感じで操作ができます。
とにかく小型デバイスなのによく出来ていて妥協した感じがまるでありません。
ゲームの操作性
さて、ボタンの質や押し心地が良いんだからゲームの操作性も良いだろうと思いますが、結論から言うとゲームの操作性は最悪ですね。笑 本体が小さすぎてホールドがしづらいんです。
ファミコンなどの十字キーとABボタンぐらいしか使わないゲームとか、入力スピードを問わないゲームなら問題なくプレイできます。ただシューティングとか格闘などのアクションゲームするのは結構辛いです。
特にショルダーボタンを本体上部の左右を駆使しながらゲームするのは個人的には馴染めなかったです。
勘違いして欲しくないのは、このデバイスはそもそもゲームプレイに特化したハードではなく、とにかく小型・コンパクトにして携帯性を良くしたと言う事が売りなわけで、本体が小型になった代償として操作性が犠牲になったわけです。とはいえ、ボタン品質自体は良いですしサイズを考えたら総合的にOKと言えるかもです。
スクリーンと音質
液晶が明るく綺麗
RG280Vは2.8インチIPSスクリーン・解像度は320X480、視野角良好、輝度はRG350Pと比べてみたがより明るくなっているようです、色合いについては画面が小さく難しいが、僕の率直な感想は非常に良いと感じます、スクリーンが小型なので解像度が低くてもまったく問題がなく綺麗です。
視野角・明るさ良し 背面にモノラルスピーカー
スクリーンを覆うカバーもPocketGOシリーズやZPG Proと同様のレンズ効果のある縁が丸みを帯びたフード部品なっており、デザイン的な見た目も良好で、発色・明るさ・繊細さなどRGシリーズの中では最高レベルと言っても良いと思います。
スピーカー音質
僕が所有するRG350と350Pはステレオスピーカーでしたが高音域が若干キンキンしていました、RG280Vはモノラルになりスペックは落ちたが自然な音で聞きやすくなったので個人的にはこちらの方が好みですね。
とはいえ物凄い高音質というわけではないです、褒め称える程ではありません・・ ただレトロゲームの音であればモノラルでも問題ないですし、良い音で聞きたいならばイヤフォンを使えば良いですね。
RG280Vは買いか?
ファミコン・メガドライブ・PCエンジンのゲームを主に遊びたいんだけど・・・ プレステも少しはやりたいなと思うあなたに『RG280V』買いです!
中華ゲームの新型出るとすぐ欲しくなって買っちゃうんだよねぇ・・・ RG280VはJZ4770だし、今回はスルーするかな?・・と思うあなた! これは買いです!!
これ、どこでゲームをダウンロードするんですか?あなたは、買わないほうが良いです。
RG280Vでエミュレーションが可能なROMを所有しているなら・・・ 全力でお薦めさせていただきます。
シンプルに理由を言うと、このハードは物凄いコレクターズアイテム的な要素が強いんです。デザインの良さ、質感の高さ、性能、など・・・ 所有する喜びが感じられるハードです。
自宅の棚にディスプレイしているだけでも価値があります、もちろん小型であるメリットを生かしたカバンに入れて持ち歩くのもOK、いつでも、どこでも、ちょっと時間が空いた時に好きなゲームができますよ。
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販売店情報
BanggoodまたはAliExpressがお薦めです。国内ECは取り扱いしていないかもしれません・・・
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