ニトロです。
先月、ANBERNICからリリースされた、新機種 RG351MP ですが、ようやく手元に届きましたので、ファーストレビューをします・・・
この機種は数多くリリースされている「RK3326」モデルとスペック的にはほぼ同一なので、外観や、他機種との相違点を中心としたレビューとなります。
レビューサンプル提供は Banggood さんとなっております。あざます!
YouTubeレビューはこちら
本記事の内容とだいたい同じなので、文章読むのが面倒ならこちらをどうぞ
ANBERNIC RG351MP 概要
ANBERNIC RK3326 機種ラインナップ
ANBERNIC RK3326 を搭載した4機種でざっくり特徴をまとめました。
スペック
OS | EmuELEC, 351ELEC, ArkOS, Batocera, Lakka, 351Droid (Lineage 18.1 / Android 11) |
---|---|
スクリーン | 3.5インチ IPS(4:3) |
解像度 | 640X480 |
CPU | RockChip RK3326 |
Clock Speed | 1.3 GHz – 1.5 GHz |
GPU | Mali-G31 MP2 |
メモリ | 1GB (DDR3) |
ストレージ | Dual External MicroSD (最大256GB) |
バッテリー | 3500 mAh |
WI-FIモジュール | なし(USBドングル対応) |
ボタン(基本) | 十字キー,ABXY L1, R1, L2, R2, L3 , R3 |
ポート | USB-C×2 3.5mm Earphone jack |
サイズ | 145 mm x 73 mm x 18 mm 267g |
その他 | ステレオスピーカー/メタルシェル/ 本体カラー(青・黒・緑) |
RG351MP 解説
RG351MPは、RK2020以降に数多くリリースされた『RK3326』プロセッサーを搭載したエミュレータゲーム機で、 CPU・メモリなどの基本性能は他機種と同一のため、エミュレーション性能の向上はありません。
多くのRK3326機種と異る点は、『VGA(640×480)解像度』『アスペクト比 4:3』『デュアルストレージスロット』で、『RG351V』から継承している事実上の上位モデルと言えます。
RG351MP のアイデンティティは、351Vで非搭載だった右アナログスティックを搭載し、ステレオスピーカー対応、そして保持がしやすくプレイに有利な横型デザインである事です。
デザインは、昨年大人気となったJZ4770搭載の『RG350M』に限りなく近く、どちらかと言うと『RG350M』の後継機種と言った方がしっくり来るかもしれません。
残念ながらWi-Fiモジュールは省かれてしまいましたが、どうやら半導体の品不足により、部品調達が困難な事が原因のようです。
良くも悪くも、デザインやスペックに目新しさはありませんが、熟成された完成度のデバイスである事は間違いないと言えるでしょう。
添付品をざっくり紹介しときます
外箱
ANBERNIC と言えば、これ。白箱に本体イラストとモデル名が記載されたシンプルなやつー、内部の緩衝材もまったく同じなので特に語る事はないですw
アクセサリー
添付アクセサリーは、USB-C の充電ケーブル、一応データ転送もできますが・・質はあまりよろしくないので使わない方が良いです。
そしてWi-Fiドングルと変換アダプターが付属、Wi-Fiモジュールは内蔵されていませんが、これを使えばWi-Fiによるデータ転送や、ネットプレイする事も可能です。本体に取り付けると見た目はよろしくはありません。
ガラスフィルムが付属
中華デバイスあるあるのガラスフィルムも付属です、どうせなら中華スマホのように、最初から貼り付けておいてくれた方が有り難いですけどねw 僕は貼らない派です。
マニュアル
ユーザーマニュアルは英語と中国語が裏表に印刷されたもの、こちらもいつもと同じですが、割と細かく記載されているので初心者には嬉しいかもしれません。英語が読めるならですけどね。
以下は添付品の一覧まとめです。
デザインは既視感が凄い!
シェルデザイン
結論から言えば RG351MP の筐体デザインは、RG350Mとまったく同じと言ってよい・・・
僕はRG350Mを所有していないので、RG350Pとの比較になるが、本体上部のHDMI端子が省かれている事を除き、ボタン、スピーカーグリル、ネジ位置、シルク印刷など、まったく同じだ。
デザインが共通であること自体は悪いことではない、操作性やホールド性など、完成度の高いモデルになっているのだから。
しかし、RG350シリーズのユーザーがRG351MPを購入しても、新しいデバイスを手に入れたという感動はあまりないだろう・・・ 個人的にはより薄型になるとか、四辺のアール処理を滑らかにするなど、新しいデバイスを手にしたと感じられる変更が欲しかったところだ。
明確な違いを求めるのであれば、本体カラーは「オーシャンブルー」か「ミントグリーン」を選択するのが良いだろう
インターフェース
本体上部にはUSB-Cの入力ポートが「OTG・DC」2箇所あり、Wi-Fiドングルなどの接続はOTG、充電にはDCポートを利用する。
中央には3.5mmのイヤフォンジャックがあるがHDMIポートは存在しない。左右対称になった事で見た目の印象が良くなっている。
本体下部にはマイクロSDカードスロット(TF1・TF2)が2箇所、TF1にファームウェアメディアを挿入し、TF2はゲームデータ用のSDカードを挿入する。
中央にリセットボタン、左右にはステレオスピーカーグリルがあり、本体上部と同様に左右対称なのでデザイン的にも優れている。
また、バックパネルは外側に向けて丸みを帯びているのが特徴、本体を持ち上げる際に持ち上げやすく、これもデザイン的に良好な印象を与える。
操作ボタン
RG351MP は、RG351Vで非搭載となっていた右アナログスティックを搭載した事で、デュアルショック専用ゲームなど、RG351Vでは遊べなかったゲームにも対応できる。
十字キー、ABXY、ショルダーボタン、など・・ 各操作ボタンの配置や押し心地は、ANBERNIC製品らしく、適度なクリック感があり良好、RG350・351シリーズ製品で実績のある部品を流用していると思われる。
ただ、僕がRG350MPを触った感触だが、少しだけ押し心地が柔らかくなった気もする。もしかしたら多少の改善や部品変更があったのかもしれないが・・ ただの錯覚か、製造上の誤差レベルかもしれない。
いずれにしても、RG351MPのボタンは、操作性、質感、押し心地など、中華ハンドヘルドゲーム機の中においてはトップクラスの出来であることは間違い無い、横型デザインにより本体ホールド性が良好であり、ゲームプレイには理想的なデバイスと言える。
スクリーンと音質
液晶品質
3.5インチ・IPSスクリーン、輝度・色味、視野角、どれも良好、スクリーンに浮き上がるようなフルラミネーション仕様なので、小型液晶のアドバンテージもあり表示は誰もが美しく感じるでしょう。
ハイエンドスマホの有機ELと比べると、黒の表現などは落ちますが、レトロゲームにそこまで求めるのはナンセンスですね。
解像度640X480に慣れてしまうと、もう従来機の320X480には戻れないです・・・
アスペクト比4:3のレトロゲームが目的であれば、最善の選択になりそうですが、PSPなど16:9表示のゲームで比率を合わせる場合は、上下の表示領域が狭くなるデメリットもあります。
内蔵スピーカー
まだ全体的に検証が足りないんですが、個人的に驚きだったのは内蔵スピーカーの音質で、ステレオで臨場感があるのはもちろん・・・ 明らかに音質は以前の機種よりも向上しています。
スピーカー部品を変更したのか? メタルシェルにより内部のエンクロージャー効果が上がったのか? 原因はよく分かりませんが、音に広がりがあり、高域・中域の音が自然に再生されます。
この音質であればゲーム体験は今まで以上に高まるでしょう。
RG351MP と RG351Vどちらが良い?
性能的に近い RG351V と RG351MP どちらが優れているのか? すでに351Vを持っているが、351MPを購入するべきなのか? 悩んでいる人がいるかもしれないので少し触れておこう。
新たに購入するなら
結論から言うと、やはりRG351MPの方がデバイスとしての完成度が高く、351Vを所有しておらず、これから購入すると言う事であればRG351MPを選択した方が良いだろう。
理由は、プレイ・ホールドのやりやすい横型デザイン、フルボタン搭載、ステレオスピーカー&音質がかなり向上している、この3点を上げておきたい。
買い増しするべきか?
RG351Vを既に所有していて、351MPを買い足す価値があるのか?という問題だが・・・
RG351Vの性能に満足していて、本体のホールド性に不満がある、どうしても右スティックが欲しいというのであれば入手しても良いと思うが・・・ 現状に満足感があるのであればスルーしても良いのではないかと思う。
個人的にはRG351Vも相当な傑作デバイスだと思う、重量が軽く、Wi-Fi内蔵というアドバンテージがあるのも事実である。
ファームウェアについて
初期ファームウェア
僕が入手したのは16GBモデルで、いわゆる「おまけ」が付いていないタイプなのだが、導入されていたファームウェアはEmuElec3.8、カスタマイズされている専用OSと思うが・・・
ちなみに、TF2に所有しているゲームROMを導入したSDカードを刺したが、どうやっても認識してくれなくて・・・ 原因を調べるのが面倒くさいから 351ELEC のベータ版に変更してしまいました。
一応、下のボタンのリンク先で初期ファームウェアのダウンロードが可能です。
カスタムファームウェアについて
ファームウェアの入れ替えについてだが、RG351MPはすでに主要なCFWが対応している。(一部ベータ版もある)導入できるCFWは以下の4種類のようだ。
導入方法については、基本的に手順は同じなので、こちらの導入解説や、過去記事などを参考にしてください。
なお僕自身はすべてのCFWを試したわけではありませんが、351ELEC または ARKOS が実績的に良いのではないかと思います。
まとめと評価
そんなわけで・・・ 本日到着して、確認をしながら記事を作成してみました。いつも通り検証がまだまだ足りていませんが、現時点で確認をおこなった限りは、かなり良デバイスである事は間違いありません。
最後に、ファーストレビューのまとめです。
完成度はかなり高くベストバイと言えるが、Wi-Fiモジュールが省かれたのはモヤモヤする。デザインの変化も多少は欲しかったかな・・・
評価は星4.5
ユーザー投稿
以前この機種を待たずにGAMEFORCEを購入しましたが懸念していた通りFWの更新が滞ってます、安定はしているので問題は無いのですがANBERNICのブランド力には敵いませんね、Wifiが内蔵している点だけは勝ったようです。
ANBERNICから最終型?がだされれば
RK3326もいよいよ終焉でしょうか、
と言うかはやく次世代に移って欲しいです。
RG350シリーズのモデルを何度もブラッシュアップしているだけあって、同型筐体のRG351MPは完成度がかなり高いです・・・ 値段が1万5千円もするので決め打ちで買うならベストチョイスではありますが、Wi-Fiが無いのはちょっと不便ではあります。
今後の機種はAndroidになるんですかねぇ?